古くなったソファを処分する場合、処分方法はさまざまあり、方法によって料金や手間が大きく変わります。
自分の状況ではどういった方法を選べばよいか迷っている人もいるのではないでしょうか。
この記事では、ソファの処分方法ごとに手間や料金について詳しく解説します。
もくじ
もくじ
ソファの処分方法
ベストなソファの処分方法は料金を重視するか、手間がかからないことを重視するか、などによって変わります。
リサイクルショップやフリマアプリで売却できればお金を得ることができる一方、引取り業者に訪問してもらう場合はそれなりの料金がかかるのが現状です。
ここでは、処分方法ごとに詳しく解説します。
自治体の粗大ごみ収集で処分する
ソファは粗大ごみに分類されるため、自治体の粗大ごみ収集で処分することが可能です。
メリットとしては、手間をかけずに簡単に処分できることで、デメリットとしては、処分費用がかかること、自分で手続きや持ち込みをする必要があること、そして回収まで時間がかかることが挙げられます。
粗大ごみの基準は、たて、横、高さのいずれかが30センチを超えるものです。
処分手順は以下の通り。
1.電話やインターネットで受付
…収集日の日程と処分料金を確認
2.手数料納付券をスーパーやコンビニで購入してソファに貼り付け
3.収集日に指定の場所へソファを出す
ただし、自治体によって粗大ごみの規定や料金、一度に出せる粗大ごみ数が決められているため、事前の確認が欠かせません。
例えば、2023年9月時点の新宿区では以下の処理手数料となっています。
ソファ種類 | 処理手数料 |
1人掛け用 | 900円 |
2人掛け用 | 1,300円 |
3人掛け用 | 2,300円 |
電動リクライニング付(1人掛け用) | 2,300円 |
電動リクライニング付(2人掛け用) | 3,200円 |
自治体のゴミ処理施設へ持ち込んで処分する
自治体のゴミ処理施設へ直接ソファを持ち込んで処分することが可能です。
地域によっては、自分で持ち込むことで粗大ごみ収集の半額以下で処分できることもあるため、処分料を少しでも抑えたい場合や、すぐに処分したい方に向いている処分方法です。
ただし、処理施設まで持っていく手間がかかることや車が用意できない場合は利用できないことがデメリットに挙げられます。
費用は施設や自治体によって変わりますが、おおよそ1000円以内では処分可能です。
千葉県松戸市の場合は1キログラム当たり税込み17.6円で20キログラム未満は一律352円となっています。
一人掛け用ソファで軽いものであれば15キロ程度なので352円、3人掛け用ソファで45キロ程度であるため、800円弱となります。
また、事前にインターネットや電話などで申し込みが必要な自治体もあるため、各自治体のウェブサイトや窓口で確認が必要です。
ソファを買い替えた際に家具販売店に引き取ってもらう
ソファを買い替える際、家具販売店に古いソファを引き取ってもらうことができます。
家具販売店の引き取りは新品のソファを購入する際に提供されるサービスで、店舗によっては無料で引き取ってもらえることもあります。新しいソファを購入する際には、このサービスを利用することも選択肢の一つであることを覚えておきましょう。
引き取りサービスの料金や内容は家具販売店により異なり、費用の相場は無料~5,000円程度となっています。
購入時に引き取り申し込みをすることが必須条件なので、搬出完了後に引き取りだけを依頼することはできません。
引越し時に引越し業者に引き取ってもらう
引越しに伴いソファを処分したい場合、引越し業者が引き取ってくれることがあります。
引越し業者の中にはオプションでソファなどの家具や不用品の引き取りサービスを行っているケースがあるからです。この方法であれば引越し日直前までソファを使用でき、手続きや搬出の手間を省くことができます。
買い取り対応の引越し業者を利用することで、価値のあるソファであれば買い取り金額を受け取ることが可能です。
しかし、引越し業者によっては家具の引き取りに対応していない場合もあり、必ずしも回収してもらえるわけではないことに注意が必要です。
引っ越し費用に追加して料金が発生することもあるため、事前に業者へ確認しましょう。
不用品回収事業者に引き取ってもらう
不用品回収業者に引き取りに来てもらうこともできます。
不用品回収業者であればどんなにボロボロのソファでもかまいません。電話一本で自分の都合がよい時間に合わせて駆けつけてくれますし、室内からの運び出しから処分まですべて任せられます。
サービスが充実している分、粗大ゴミと比べると処分料金は高くなり、ソファ1点の引き取り費用は5,000円~です。
相談や見積もりは無料で提供されているので、地域を対応エリアとする不用品回収業者に問い合わせることから始めましょう。3社くらいから相見積もりをすれば自分のソファ引き取り価格が分かり、悪徳業者に関わるリスクも減らすことにつながります。
解体して一般ゴミで捨てる
ソファを解体し、木材、スプリング類、革、スポンジなどを可燃ごみや不燃ごみとして処分すると、ゴミ袋の料金のみで処分できます。
ただし、解体には手間がかかり、特殊な工具が必要な場合もあります。
粗大ごみの規定サイズである一辺の長さを30㎝以内まで小さくするには、一日仕事になることを覚悟しましょう。
電動リクライニングソファのように中に電気パーツが入っているときには分別がさらに複雑になります。
また、ソファを解体しても粗大ごみ扱いとなる自治体もあります。
リサイクルショップで買い取りしてもらう
状態が良いソファなら、リサイクルショップで買い取ってもらえる可能性があり、買い取り金額がもらえる上、すぐに引き取ってもらえます。
特に状態が良く、ブランド品など価値のあるソファは、高価買い取りの対象になることがあります。具体的にはカッシーナイクスシーの3人掛けソファは200,000円で買い取りされている事例があります。
しかし、デメリットとして買い取る価値のないソファを持って行った場合、再び家まで持ち帰らなければならないことが挙げられます。
こうした事態を避けるためには、出張買い取りサービスを利用するのが有効です。
自宅まで査定に来てくれるため、もし買い取りが成立しなかったとしても、ソファを運ぶ手間が発生しない分、労力と時間の無駄にならずに済みます。
フリマアプリやネットオークションで売る
フリマアプリやネットオークションを利用してソファを売却できる可能性があります。
自分で価格設定が可能で、全国にいるソファが欲しい人に閲覧してもらえるため、落札者を見つけやすいです。
出品に当たり、掃除や写真撮影などの手間がかかる、使用感のあるソファはなかなか買い手がつかない、などデメリットもあります。
また、ソファの送料は高くつくことも懸念され、メルカリの「梱包・発送たのメル便」を利用しても2人掛けのソファで12,000円の送料となっています。
出品時に「直接引き取り限定」と送料がかからないようにする裏技もあります。
欲しい人に譲る
ジモティーなどの地域限定の掲示板において無料で譲ることも可能です。
ほしい人が見つかれば、売れないようなソファでも無料で手放せる方法です。
条件として「運び出しを手伝ってくれる方限定」などと記載することで、複数人で運ぶことができ、楽に無料で処分できます。
ただし、自宅の住所を相手に知らせる必要があり、一人暮らしの女性は避けた方がよいです。
知らない人に住所を教えることに抵抗がある場合は、他の方法を選びましょう。
ソファが運び出せないときの対処法
一人暮らしで近所に家族や知人がいない場合などソファが運び出せない方へ向けた対処法をご紹介します。
それぞれの利点や注意点を比較して自分に合った方法を選んでください。
買い替えの時に家具店に引き取ってもらう
ソファの買い替え時には、古いソファの処分を販売店に依頼する方法が便利です。
新しいソファを運んだついでに古いソファを引き取ってもらえるため、自分で運び出す手間が省け、急いで処分したい場合にもすぐに引き取ってもらえます。
ただし、注意点が二つあります。
一つ目は、自治体の粗大ごみとして処分するより費用が高額になるケースが多いこと、二つ目は全ての家具販売店が引き取りサービスを行っているわけではないということです。
引き取りサービスを提供していない家具販売店で購入するときには別の対処法を選びます。
不用品回収業者に運び出してもらう
自分一人では運び出せない場合は不用品回収業者に依頼する方法もあります。
不用品回収業者では室内の運び出しからトラックの積み込みまですべてサービスに含まれているのが一般的です。
電話をしてから1時間以内に来てくれる業者もあり、手間をかけず、すぐに処分したい人には向いています。
ソファのサイズやスプリングの有無に関わらず引き取り可能ですし、遅い時間にも対応してくれることも多いです。
不用品回収業者に依頼する手順は以下の通り。
1.インターネットなどで不用品回収業者を選び問合せ
2.単品なら電話で見積もり
料金や作業に納得したら…
3.予約
ただし、悪質業者も多いため、信頼できる不用品回収業者を見極めることが大事です。
自治体の運び出しサービスを利用する
自治体の運び出しサービスを利用してソファを集積所まで運び出す方法もありますが、利用できる方は限定的です。
よくある条件は以下の通り
- 満 65 歳以上のみで構成される世帯
- 障害者のみで構成される世帯
- 上記に当てはまっているうえで、自治体職員による事前訪問で「運び出しが困難」と判断されたとき
依頼するときには自治体の粗大ごみ収集を管轄する課に電話で相談します。
家具販売店の引き取りサービス
家具販売店の家具引き取りサービスをご紹介します。
ニトリのソファ引き取りサービス
ニトリでは、新しく購入した家具と同サイズまたは同容量の家具であれば、税込4,400円(2023年11月現在)で引き取りを行っています。
玄関先まで配送の場合は、引き取り商品を玄関先まで出す必要があります。
また、他社で購入した家具も引き取りの対象になりますが、宅配便を利用した配送の場合や店舗に持ち込んでの引き取りは受け付けていません。
店舗で家具を購入した際は、店舗スタッフに引き取りサービスを利用する旨を伝え、ニトリネットで購入した場合は、カート画面の「引取りサービスを利用する」にチェックを入れて注文してください。
IKEAのソファ引き取りサービス
IKEAではソファを購入し、税込5,500円かかる配送サービスを利用した場合、無料でソファを引き取ってもらえます。
引き取ってもらえるソファは購入したものと同数、同サイズのものに限られ、ソファの配送時に不要なソファを引き取ります。
利用可能店舗はIKEA仙台、IKEA新三郷、IKEA立川、IKEA Tokyo-Bay、IKEA港北、IKEA長久手、IKEA鶴浜、IKEA神戸、IKEA福岡新宮のみとなっており、シティショップ(都市型店舗)およびオンラインストアでの購入は対象外です。
また、籐製のソファ、電動リクライニングソファ、クッション部分と木製フレームが分かれるソファ、アームチェア・ロッキングチェア・ベンチ・スツール、著しく汚損しているものは引取りできないことに注意してください。
無印良品のソファ引き取りサービス
無印良品では、ネットストアでソファを購入した際に同種・同数のソファを一個につき税込4000円で引き取ってもらえます。
ネットストアでの注文時にショッピングカート画面の「引き取り」にチェックを入れて申し込みます。
ただし、吊り下げ作業が必要になる大型ソファは別途税込10,000円の手数料がかかり、一部地域では引取りができない地域がありますので、事前に確認が必要です。
Amazonのソファ引き取りサービス
Amazonでは、同社が販売した家具を購入した際、購入商品と同等・同数であれば商品配達時に不要なソファを無料で引き取ってもらえます。
注文した商品を届けるときに限り引取りが可能で、類似品目も対応しています。
例えば、ソファベッドを購入し、ソファやベッドを引き取ってもらうこともできます。
また、サイズが異なる場合でも、引取り品のサイズが購入した商品のサイズを下回っている場合は引取りが可能です。
ただし、Amazonマーケットプレイス出品商品の場合は、各出品者に引き取ってもらえるか問い合わせが必要です。
大塚家具のソファ引き取りサービス
大塚家具では、購入したソファと同数、同等の商品に限り有料で引き取りを行っており、3人掛けソファ1個の引き取り料金は税込3,000円です。
ただし、吊り下げが必要なソファの場合は、事前に相談が必要となります。
また、沖縄県や離島、一部の地域では引き取りサービスを提供していないので注意してください。
ソファの分解時の注意点と手順
ソファを分解することでゴミ袋にいれて処分ができるため、他の方法と比べて圧倒的に費用を抑えて処分できますが、かなりの労力や時間がかかることに注意が必要です。
ここではソファの分解方法と注意点を紹介します。
解体に必要な工具を準備する
ソファの解体には軍手、のこぎり、トンカチ、カッター、ハサミ、ニッパー、ドライバーを用意しましょう。
これらの工具は100円ショップでも揃えることができますが、安い工具は使いづらく、スムーズに解体ができない可能性があるので可能であればホームセンターなどで工具を揃えてください。
また、電動ドライバーや電動のこぎりを使うことで作業効率が向上します。
解体の際の注意点
ソファ解体後のパーツが大きい場合は、それを安全に保管するスペースも必要になるので、あらかじめ作業スペースを確保します。
ソファの解体は鋭利な道具を使用するため、怪我をしないように適切な手順で安全に行うことが重要です。
ソファを解体すると布、スポンジ、PPバンド、フレームなど大量のゴミが出るため、ゴミ袋を用意しておきましょう。
解体作業は手間と時間がかかるため、しっかり時間が取れる日に作業を行ってください。
また、床を傷つけないようにソファの下に養生シートなどを敷くことも忘れないでください。
ソファの解体方法
ソファの部分ごとの解体方法を詳しく解説します。
ソファの裏地を切る
まずソファを裏返して裏地の角に沿ってカッターで切り込みを入れます。
裏地を剥がすと、薄めのスポンジとメインのクッションが出てきます。
これらの裏地とスポンジ、クッション材は可燃ごみとして捨てることが可能です。
PPバンドを切る
鉄製のパイプフレームの端と端に張り巡らされている全てのPPバンドを探して切っていきます。
PPバンドとは、梱包の際に使用される黄色いテープのことで、ソファのフレームやクッション材を固定するために使われています。
軍手を着用し、ケガに注意して見つけたPPバンドをニッパーやカッターで切断します。
スポンジを剥がす
フレーム部分に挟まっているスポンジに切れ目を入れ、パイプフレームを抜き出します。
ここまでの工程を終えると、ソファのパーツは布、スポンジ、PPバンド、フレームに分別されます。
パイプフレームは木製や鉄製のものが多く、種類によって処分方法が変わります。
木製フレームはのこぎり、鉄製フレームは金属カッターで切断し、サイズを小さくして処分してください。
鉄製フレームを小さくできなかった場合は、粗大ごみとして処分できます。
ソファの回収事例
千葉県習志野市の回収事例
ソファ、マットレス、冷蔵庫、布団の回収依頼をいただきました。お引っ越しに伴う依頼です。
リサイクル対象家電も含まれていたので、まとめて引き取ってもらえる不用品回収業者を利用したとのことでした。
3名用ソファはそのまま通路を通すことが難しかったので、室内でできる限り解体してから運び出しました。
家具や不用品の処分は、作業を丁寧かつ素早く行うために、状況に応じて臨機応変に対応しております。
東京都足立区の回収事例
東京都足立区にお住まいのお客様から、2人掛けソファの回収とその他不用品の回収のご依頼をいただきました。
ソファの回収、不用品の処分、搬出作業について、ご満足いただけたようでお客様からは、「当日すぐに来てくださり、素早い対応に驚きました。狭い通路もスムーズに通って運んでいただき、ありがとうございました」との感想をいただきました。
ご依頼いただいたお客様に、満足いただけるよう、今後もより良いサービスを提供できるよう努めてまいります。
神奈川県横浜市の回収事例
横浜市にお住いのお客さまより「リサイクルショップで買い取りを断られてしまったソファを回収してほしい」とのご依頼がありました。
数年前に購入したニトリの電動リクライニングソファです。と型番までお伝えいただいたので、お電話口で正確な金額を伝えることができました。戸建ての1階で窓側からの搬出経路がありましたので、作業はスムーズに進みました。
内容に変更がなかったので、お見積もり通りの金額をお支払いいただき完了となりました。
まとめ
この記事ではソファの処分や解体方法について紹介しました。
ソファを解体して処分すると最も費用は抑えられますが、ケガの恐れもありますので、十分に注意して作業するようにしましょう。
自治体や業者に依頼するケースなど、さまざまな処分方法がありますが、それぞれのメリットやデメリットを比較し、自分に合った方法を検討してみてください。
株式会社クオーレ
整理事業部・東海支部支部長
倉持 恵吾
6,000件以上の遺品整理や不用品回収のお悩みを解決してきた現役の遺品整理士。
2017年株式会社クオーレに入社後、4年目にして全支店1位の売上、見積もり成約率で表彰される。そろばん、販売士の資格を活かした幅広い知識で不用品回収から遺品整理、ゴミ屋敷片付けまでお客様の要望に寄り添った解決策を提案している。