「大量の庭木を一度に処分する方法が知りたい」
「処分費用はどれくらいかかる?」
庭木を剪定した際に出る大量の枝や、植木の処分に困る方もいるでしょう。
枝木は捨てる際に分別方法が指定されている自治体が多く、むやみに捨てられません。また、根が付いた状態の木や土が付いたままの植木は、一般ゴミとして出せないため、分別には注意が必要です。
そこで今回は、庭木や植木の正しい処分方法について解説します。
処分費用や注意点も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
この記事で分かること
・庭木や植木の正しい処分方法
・処分にかかる費用相場
・処分する際の注意点
もくじ
もくじ
庭木・植木の正しい7つの処分方法
庭木や植木は、以下の7つの方法で処分できます。
- 可燃ゴミとして処分する
- 粗大ゴミとして処分する
- ゴミ処理施設へ持ち込んで処分する
- 専門業者に依頼して処分する
- 専門業者に買い取ってもらう
- 枝炭を作って再利用する
- 不用品回収業者に依頼して処分する
それぞれ具体的に解説するので、処分方法にお困りの方はぜひチェックしてください。
可燃ゴミとして処分する
燃える材質である庭木は、可燃ゴミとして無料で処分できます。ただし、多くの自治体では、剪定した枝木を小さくカットするか、束ねてゴミ袋に収まるようにするのが一般的です。
例えば、東京都渋谷区では庭木を可燃ゴミに出す場合、以下のルールが設けられています。
- 50cm未満に切断して、ひもで束ねる
- 一度に大量に出す場合は有料
定められた方法で庭木や植木を処理しないと、回収してもらえない可能性があります。地域によって、庭木や植木のゴミ出し方法は異なるため、住んでいる自治体の分別ルールを確認しましょう。
参考:渋谷区
粗大ゴミとして処分する
庭木を小さくカットするのが難しく、切断しても規定のサイズ以上になる場合は、粗大ゴミとして処分できます。粗大ゴミとして出す際は費用がかかるため、以下の手順で手続きしましょう。
- 住んでいる自治体の「粗大ゴミ受付センター」で電話かインターネットで申し込む
- 処分したい庭木の量やサイズを伝える
- 収集日と料金が決まる
- 回収日までにコンビニで「ゴミ収集券」を購入する
- 処分する庭木に貼る
- 回収日に指定された場所へ出す
ただし、造園業者に剪定してもらった庭木は事業活動によるゴミとみなされるため、粗大ゴミとして出せません。造園業者が剪定した場合は、事業系ゴミとして処分するか、専門の回収業者への依頼が必要です。
参考:横浜市
ゴミ処理施設へ持ち込んで処分する
粗大ゴミに該当する大きさの庭木や植木は、ゴミ処理施設へ直接持ち込むと収集日を待たずに処分できます。庭木を乗せられる車を所有していて、近場にゴミ処理施設があれば手軽に持ち込めます。
持ち込み処分は有料ですが、粗大ゴミの回収費用より安く済むケースがほとんどです。まずは、住んでいる地域にゴミ処理施設やクリーンセンターがあるか調べてみましょう。施設によって営業時間や費用は異なりますが、詳細は自治体のホームページから確認できます。
ただし、施設がある地域の住人のみの利用や、車両での持ち込みなど、条件が定められていることがあるので注意が必要です。
専門業者に依頼して処分する
自分で庭木の切断や運搬が難しい場合は、造園業者や植木屋などの専門業者に依頼するのが安全で効率的です。庭の管理を専門に行う業者であれば、庭木の伐採や剪定、さらに庭全体のケアまで一貫して対応できるため、作業時間と手間を大幅に省けます。
特に、大きな木や高い場所の枝を切る場合には危険が伴うため、安全面を考えてもプロにお願いした方が良い場合もあります。
ただし、専門業者に依頼すると、通常のゴミ回収や粗大ゴミ回収と比べて費用は高くなりがちです。回収以外のサービスも依頼する場合は追加料金がかかるため、事前に見積もりをとってから依頼すると良いでしょう。
専門業者に買い取ってもらう
庭木や植木の中でも、状態が良く価値のあるものは、造園業者や園芸業者に買い取ってもらえることがあります。買取対象になりやすいのは、以下のとおりです。
- 樹齢の長い樹木
- 希少な品種
- 美しく手入れされた木
売却した庭木は、新しい庭への移植や木材チップにリサイクルするなどさまざまな形で再利用されます。買い取ってもらう際は、庭木の種類や大きさ・状態を業者に伝え、査定を依頼しましょう。
なかには、自宅まで訪問して樹木の状態を確認し、正確な評価額を提示してくれる業者もあります。また、買い取りだけでなく、引き取る際の運搬や植え替え作業まで依頼できる場合もあるため、手間と費用をかけずに処分可能です。
枝炭を作って再利用する
剪定した庭木の枝や木片は、枝炭としても再利用できます。枝炭はバーベキューやキャンプの燃料として活用できるだけでなく、畑や庭の土壌に混ぜて保湿効果や養分の保持を助ける土壌改良材としても利用可能です。
枝炭を作るには、剪定した枝を乾燥させて、焼き窯やドラム缶で燃やせば簡単に作れます。自宅に焼き窯やドラム缶がない場合は、剪定枝から炭を作れる「炭火器」を市販で購入できます。
ただし、野外でものを燃やす「野焼き」は法律で原則禁止されているため、注意が必要です。野焼きすると、発生した煙が近隣住民の迷惑になるだけでなく、環境汚染や火災につながる恐れがあります。枝炭を作る際は自宅の敷地内で行い、近隣住民に迷惑がかからないように注意しましょう。
不用品回収業者に依頼して処分する
自分での処分が難しい場合は、不用品回収業者に依頼すると、自治体のゴミ収集では回収できない大きな木や大量の枝も、一度に引き取ってもらえます。不用品回収業者に依頼するメリットは、造園業者や植木屋などの専門業者よりも対応が早いことでしょう。
回収日時を指定できるだけでなく、業者によっては依頼した日に回収可能なケースもあり、急ぎで処分したいときに便利です。庭木や植木以外に使わないガーデニング用品や家具家電なども同時に回収できるため、庭の片付けと家の不用品処分も一度に済ませたい方におすすめです。
庭木・植木の処分費用
庭木や植木の処分費用は、処分する木の大きさや量、木の伐採の有無によって異なります。自治体の粗大ゴミ回収を利用する場合の費用は、500〜2,000円ほどで比較的安価です。ただし、自治体に回収してもらう場合、植木から土を取り除いたりゴミ処理券を購入したりと、時間と手間がかかる点は考慮しなければなりません。
専門業者に庭木の処分を依頼した場合の目安の費用を以下にまとめました。
名目 | 基準 | 費用相場 |
処分費用(回収費用) | 軽トラ/1台 | 5,000円〜 |
2tトラック/1台 | 20,000円〜 | |
2tパッカー車/1台 | 30,000円〜 | |
伐採費用 | 高さ3m未満 | 3,000〜5,000円 |
高さ3〜5m | 8,000〜20,000円 | |
高さ5m以上 | 20,000〜30,000円 | |
抜根費用 | 直径15cm未満 | 3,000〜5,000円 |
直径15〜30cm | 5,000〜10,000円 | |
直径30cm以上 | 10,000〜20,000円 | |
重機使用費 | ユンボ/1日 | 8,000〜20,000円 |
高所作業車/1日 | 30,000〜60,000円 | |
クレーン車/1日 | 50,000〜100,000円 |
業者によっては、作業費用以外に人件費や運搬費など追加の料金が発生するケースがあるため、注意が必要です。正確な料金を知りたい方は、業者に見積もりを依頼しましょう。オンラインでも見積もりは依頼できますが、現地調査をしてもらうと、より正確な見積もりを出してもらえて安心です。
庭木・植木の放置が危険な3つの理由
庭木や植木を放置すると危険である理由は、以下3つです。
- 災害時に倒木する可能性がある
- 伸びた枝が近隣に迷惑になる
- 害虫が発生する
庭木や植木を放置すると、思わぬ危険やトラブルにつながる可能性があります。詳しく解説するので、庭木や植木の手入れをせずに放置している方は、ぜひチェックしてください。
災害時に倒木する可能性がある
手入れせず放置している庭木は、やがて枯れて根の張りが弱くなるため、強風や大雨・地震などの災害時に倒れやすくなります。
倒木による被害は建物や車だけでなく、人に直撃して命に関わる重大な事故が発生する可能性もあります。
リスクを避けるには、定期的に庭木の状態を確認して手入れをしたり、不用な庭木は処分したりするのが大切です。
伸びた枝が近隣に迷惑になる
庭木を放置して枝が伸びすぎると隣家の敷地にまで広がるため、日当たりや通行の妨げになり、非常に迷惑です。また、秋になると大量の落ち葉が近隣の庭や排水溝に溜まりやすく、清掃の負担をかける原因にもなります。
近隣に被害が発生した場合、損害を与えた側として法的責任が問われることもあるため、注意が必要です。近隣と良好な関係を保つためにも、庭木は適切に管理しましょう。
害虫が発生する
剪定した庭木を放置していると、害虫が発生する原因となります。シロアリなどの害虫は腐りかけた木を好むため、手入れされずに枯れた木に群がりやすいです。
特に、木造住宅ではシロアリの被害が深刻で、家の基礎部分や柱を食い荒らされぼろぼろになった建物は、改修が必要になるケースもあります。
害虫による被害を避けるには、庭木や切り株の管理をしっかりと行い、腐敗や湿気を防ぐのが大切です。
害虫の早期発見と対策のためにも、定期的に専門業者による点検を受けましょう。
庭木・植木を処分する際の6つの注意点
庭木や植木を処分する際の注意点は、以下6つです。
- 庭木・植木の処分は業者に依頼する
- 供養する
- 袋にまとめる場合は破れたりしないようにする
- 剪定枝の分別が必要な場合がある
- 剪定後にすぐに引き取ってもらえない場合がある
- 土に埋めない・燃やさない
これから庭木や植木を処分する予定の方は、ぜひ参考にしてください。
庭木・植木の処分は業者に依頼する
小さな庭木であれば自分で伐採できますが、大きな庭木を伐採するのは倒木による事故や周囲への被害などの危険が伴うため、業者に依頼するのが安全です。
また、素人では適切な工具や安全装置を用意しにくく、ノコギリやチェーンソーの扱いが不慣れだとけがのリスクも高まります。
プロの業者は事前に危険箇所を確認し、倒木の向きを計算しながら作業を進めるため、事故の可能性を最小限に抑えられます。特に、住宅地や交通量が多い場所にある庭木を処分する際は、業者に任せた方が良いでしょう。
供養する
精霊が宿るとされる木を処分する際は、むやみに伐採せず供養をした方が良いといわれています。日本の伝統的な考え方である供養は、神社やお寺に依頼できますが、それぞれの寺社によって費用や手順は異なるため、最寄りの寺社に相談しましょう。
寺社に依頼するのが難しい場合は、自分での供養も可能です。自分で供養する場合は、木の前で深く一礼し、清めの塩とお酒をまいて木を浄化します。木に対する感謝の気持ちを込めて、丁寧に供養しましょう。
袋にまとめる場合は破れたりしないようにする
庭木をゴミで捨てる際は、袋が破れないように注意が必要です。ゴミ袋が破れると中身が散らばって清掃が必要になるだけでなく、持ち運ぶ際に手や腕を傷つける可能性があります。
特に、切断した枝の尖った部分が袋を突き破らないように、できるだけ小さく切り、先端を布で保護してから袋に入れてください。
袋が破れやすくなるため、大量に詰め込みすぎず、適度な重さに保つのが大切です。処分する庭木が多い場合は、複数の袋に分けて入れると、運搬しやすく、安全に処分できるでしょう。
剪定枝の分別が必要な場合がある
庭木や植木の剪定枝を処分する際、通常の可燃ゴミとは異なる分別方法を求める自治体があるため、事前に確認しましょう。
特に、剪定で大量の枝や葉が出た場合や、太い枝が含まれる場合は、通常のゴミと同じ方法で処分できないケースがあります。
一般的には、枝を小さく切って束ねたり、土をしっかり落とすなどの指示があり、分別方法は自治体ごとに異なります。
地域によっては、自宅訪問して剪定枝をリサイクル目的で回収してくれる自治体もあるため、住んでいる地域の分別ルールを確認し、正しい方法で処分しましょう。
参考:調布市
剪定後にすぐに引き取ってもらえない場合がある
剪定直後の枝や葉は水分を多く含み焼却処理が難しいため、すぐに自治体で回収できない場合があります。水分が多いままでは燃焼効率が悪く焼却施設に負担をかけるため、乾燥させてからの処分が好ましいでしょう。
剪定後の枝や葉は、風通しの良い場所に広げてしっかり乾燥させてからゴミとして出してください。また、乾燥させた枝が再び湿らないよう、雨の日にゴミを出さず晴れた日を選ぶようにしましょう。
土に埋めない・燃やさない
剪定した枝や葉を土に埋める、庭で燃やすなどの処分は好ましくありません。植物を土に還すのは自然に優しく思えますが、土壌環境への悪影響やシロアリなどの害虫発生の原因になる場合があります。
また、枝炭を作るために剪定枝を燃やすのは問題ありませんが、処分目的で燃やすのは法律違反です。違反すると「懲役5年以下または1,000万円以下の罰金」が科せられる可能性があります。自分で処分するのが難しい場合は、業者に依頼して処分してもらいましょう。
庭木・植木を処分するなら不用品回収クオーレにおまかせ
庭木・植木の処分にお困りでしたら、不用品回収クオーレにお任せください。大量の庭木や、自治体での処分が難しい大きな枝や幹も状態を問わず回収可能です。また、クオーレでは庭木以外にも、不要になったガーデニング用品やアウトドア用品、古い家具家電なども一緒に回収できます。
〈不用品回収クオーレの特徴〉
- お見積もり、ご相談0円
- 最短即日の回収が可能
- 自社スタッフが対応
お問い合わせは24時間365日受付可能ですので、見積もりだけ知りたい方も、お気軽にご相談ください。
庭木・植木の処分によくある質問
庭木や植木の処分でよくある質問を、以下3つ紹介します。
- 植木の土や鉢はどうやって処分するの?
- 庭木の処分に最適な時期はいつ?
- 庭木の処分にあった方が良い道具は?
それぞれ解説するので、参考にしてください。
植木の土や鉢はどうやって処分するの?
植木の土はゴミとして処分できない場合が多く、庭やプランターにまいて自然に還すか、自治体の指示に従って処分します。少量であれば、燃えないゴミとして出せる場合もあるため、住んでいる地域の分別ルールを確認しましょう。
鉢は素材によって分別し、プラスチック製の鉢は可燃ゴミやプラスチックゴミ、陶器や素焼きの鉢は燃えないゴミとして出すのが一般的です。
庭木の処分に最適な時期はいつ?
庭木の処分に適した時期は、植物の成長が落ち着く秋から冬にかけてです。特に、落葉樹の場合、葉が落ちてからの方が剪定や伐採がしやすく、処分に向いている時期といえます。冬場は植物が休眠期に入るため、伐採しても木への負担が少なく、作業もしやすいです。
一方、春から夏にかけては植物が成長する時期で、水分を多く含んでおり、伐採後の処分に時間と手間がかかる場合があります。涼しい時期に作業を行うと処分がスムーズになるうえ、庭木にも優しいでしょう。
庭木の処分にあった方が良い道具は?
庭木を効率よく処分するには、以下の道具があると便利です。
- 剪定バサミ:小さな枝や葉を切り落とす
- ノコギリやチェーンソー:太い幹や大きな枝を切る
- 軍手やゴーグル:作業中に手や目を守るための基本装備
- ロープやひも:剪定した枝をまとめて、木を倒す際に使う
- 清掃道具(ほうきやゴミ袋):剪定後に出た枝や葉を片付ける
適切な道具があれば枝や幹をスムーズに切り分け、簡単に纏めて搬出できるため、作業時間を短縮できます。また、けがのリスクを減らし安心して作業できるよう、軍手やゴーグルなどの保護具を使いましょう。
まとめ
庭木はゴミ袋に入るサイズの量であれば、自治体の可燃ゴミとして捨てられます。ただし、小さく切断したり束ねておく必要があったりと、地域によって分別方法の指定があるため自治体のルールを確認しましょう。
自分での切断や運搬が難しい方は、専門業者に任せると、ゴミの処分だけでなく剪定や伐採から一括して依頼できます。
手間をかけずに処分したい、自治体の回収日まで待てない場合は不用品回収業者を利用するのが便利です。不用品回収クオーレでは庭木や植木を回収しているので、処分にお困りの方はお気軽にご相談ください。
株式会社クオーレ
整理事業部・東海支部支部長
倉持 恵吾
6,000件以上の遺品整理や不用品回収のお悩みを解決してきた現役の遺品整理士。
2017年株式会社クオーレに入社後、4年目にして全支店1位の売上、見積もり成約率で表彰される。そろばん、販売士の資格を活かした幅広い知識で不用品回収から遺品整理、ゴミ屋敷片付けまでお客様の要望に寄り添った解決策を提案している。