「ハードディスクをゴミで捨てるのは安全?」
「データ消去は自分でできる?」
保存データは、自分で消去したつもりでも、復旧ソフトを使えば簡単に復元できます。そこで、今回はハードディスクの正しい処分方法について解説します。
この記事で分かることは以下のとおりです。
・ハードディスクの正しい処分方法
・安全な廃棄方法
・ハードディスクの取り外し方
興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
もくじ
もくじ
ハードディスクの正しい7つの処分方法
ハードディスクは以下の7つの方法で処分できます。
- 不燃ごみでハードディスクを捨てる
- 自治体のハードディスクの回収ボックスを利用する
- 不用品回収業者を利用してハードディスクを捨てる
- 家電販売店でハードディスクを処分する
- ハードディスクをリサイクルショップで売る
- ネットオークションでハードディスクを売る
- パソコンメーカーに依頼してハードディスクを捨てる
それぞれ具体的な処分方法を解説していきます。
不燃ごみでハードディスクを捨てる
ハードディスクは、自治体の不燃ゴミに出して捨てられます。ただし、指定のゴミ袋に入らないものは粗大ゴミ扱いとなることがあります。不燃ゴミで捨てる場合には予約が必要なこともあるので、お住まいの自治体の分別ルールを確認しましょう。
また、自治体ではハードディスクのデータ消去は行っていないので、不燃ゴミで捨てる前にデータを削除しておく必要があります。個人情報の流出などのトラブルを防ぐためにも、必ずデータは削除してから捨てるようにしましょう。
自治体のハードディスクの回収ボックスを利用する
ハードディスクは各自治体が設置する「小型家電回収ボックス」を利用して処分も可能です。回収ボックスは、基本的にスーパーや市民センターなどの公共施設に設置されていますが、地域によっては町内のゴミ集積所に設置されている場合もあります。
直接持ち込むだけで、無料で処分できるので、自治体の不燃ゴミの回収日を待たずに処分できます。注意点として、回収ボックスの投入口は大きさが決まっており、規定のサイズ以上のハードディスクは投函できません。
一般的には、横30cm×縦15cmほどの大きさで設けられています。もし、回収ボックスに入らない場合は、自治体に回収してもらえないので、不燃ゴミか粗大ゴミで捨てるようにしましょう。
不用品回収業者を利用してハードディスクを捨てる
手間をかけずにハードディスクを処分したい場合は、不用品回収業者に依頼するのがおすすめです。不用品回収業者は、電話一本で自宅まで不用品を回収しに来てくれるため、ゴミの分別や施設へ持ち込む手間を省けます。業者によっては、最短即日で回収してもらえることもあり、急いで処分したいときにも対応が可能です。
また、ハードディスク以外にも処分したいものがある場合にも便利です。自治体で処分できないものや、捨てるのに困っている不用品があれば、一緒に回収してもらうといいでしょう。
家電販売店でハードディスクを処分する
家電量販店に直接持ち込むことで、ハードディスクを処分してもらう方法もあります。ハードディスクは、パソコン周辺機器であるため、ほとんどの家電量販店が無料回収に対応しています。
ただし、直接店舗に持ち込んだ場合にのみ無料で、集荷や郵送で回収してもらう場合は有料となるので気をつけましょう。郵送で送る場合は、指定のダンボールに不要な小型家電を詰めて、一律料金で回収してもらえる店舗もあります。
家電量販店には、小型家電回収ボックスが設置されていることが多いので、直接回収ボックスに投函して処分できます。
ハードディスクをリサイクルショップで売る
ハードディスクは中古でも需要があるので、リサイクルショップで売ることもできます。買取対象になりやすいハードディスクの特徴は以下の3つです。
- 使用頻度:使用から3年未満のもの
- 大容量:4TB以上のもの
- 人気メーカー:ELECOM、BUFFALO、IO-DATA、東芝など
上記の条件に当てはまるハードディスクは、中古市場でも人気があり、買取してもらえる可能性が高いです。ただし、査定条件は店舗によって異なるため、必ず買い取ってもらえるわけではありません。何でも取り扱っているようなリサイクルショップだと、正確な査定を受けられないこともあります。正確な査定とデータの消去も依頼したい方は、電子機器専門の買取店に持ち込みましょう。
ネットオークションでハードディスクを売る
ハードディスクは、フリマアプリやネットオークションでも多く取引されています。性能が良いハードディスクは、価格が1万円を超える製品もあるため、中古でも安く買いたいというユーザーがいます。
ネットオークションで売ると、出品や発送に手間はかかりますが、自分の希望価格で販売できるため、リサイクルショップよりは高値で売れやすいという点ではメリットでしょう。
ただし、データの消去に自信がない場合は、この処分方法は避けるのが無難です。個人間での取引となるため、もしデータが残ったまま売ってしまうと、個人情報が流出し悪用されるリスクがあります。未使用のハードディスクや、完全にデータを消去できたことを確認してからネットオークションを利用することをおすすめします。
パソコンメーカーに依頼してハードディスクを捨てる
ハードディスクは、販売店やパソコンメーカーに依頼して処分してもらえる場合もあります。購入店やメーカーが分かる場合は、カスタマーセンターに問い合わせてみましょう。ただし多くの場合、ハードディスクを回収してもらうには、パソコン本体の回収が条件であることがほとんどです。
「PCリサイクル法」により、使用済みのパソコンは、メーカー側に回収が義務付けられていますが、付属品や周辺機器の回収は対象外です。そのため、ハードディスクのみを処分してもらう場合は、有料となるケースが多いので注意しましょう。
【注意】処分前にハードディスクのデータを完全消去する
ハードディスクを処分する際は、個人情報流出のリスクを防ぐために、データを消去しておくことが重要です。しかし、自分でデータを削除できたと思っていても、完全には消去できていないケースがあります。
実際に、フリーマーケットで販売されたハードディスクにビジネス文書が入っていて、企業の個人情報が流出した事件があります。これは、データ削除が不完全であったため、第三者に情報が流出してしまいました。
ここでは、ハードディスクのデータを消去する際の注意点について解説します。
参考:LAC
ゴミ箱を空にするだけでは消去したデータは復元可能
ファイルをゴミ箱に移動させて「ゴミ箱を空にする」の動作をしても、完全にデータが削除されるわけではありません。
ゴミ箱を空にすれば、ファイルが完全に消え去ったように見えますが、実はハードディスク上の記憶媒体にはデータの構成要素が残っています。この構成要素があれば、復旧ソフトを使用すると簡単にデータは復元できてしまいます。復旧ソフトは無料のものから有料のものまでさまざまな種類がありますが、誰でもオンラインで入手することができます。
ソフトで初期化(フォーマット)やリカバリー機能ではデータは残っている
ハードディスクを初期化する「フォーマット」や、製品を購入時の状態に戻す「リカバリー機能」で、データを削除することは可能です。
この動作を行うと、パソコン上ではデータを見られなくなりますが、実際には「ゴミ箱を空にする」と同様にデータの痕跡は残っています。ハードディスクには、データを保存する場所を記録する管理領域と、データが書き込まれるデータ領域があります。
初期化を行うと、データが入っている管理領域は空になりますが、データ領域は中身が残ることがあります。データ領域が残っていれば、専用のソフトを使用して、中身のデータを復元できてしまいます。
参考:データレスキューセンター
ハードディスクのデータを安全に完全消去する方法
安心してハードディスクを処分するためには、完全にデータを消去する必要があります。次にデータを安全に完全消去する方法を3つご紹介します。
物理的に破壊する
お金をかけずに、自分で完全消去する方法として、物理的に破壊する方法があります。これは、ハードディスクに穴を開けたり、分解したりすることでデータを読み取りできなくする方法です。
データ自体を消去するわけではありませんが、ハードディスクは使えなくなるため、データを復元されることはなくなります。
しかし、ハードディスクを破壊しても、ディスクの破片に読み取り可能な部分が残ってしまうと、特殊な方法で復元されてしまう可能性はあります。確実に消去したいという方は、専用の破壊装置を使用したり、専門店に依頼したりする方法がよいでしょう。
データ消去ソフトを使う
ハードディスクを売却や譲渡で処分を考えている場合は、データ消去ソフトを使用するのがおすすめです。
データ消去ソフトの仕組みとしては、空のデータを上書きすることで、既存データを抹消する方法になります。
データ消去ソフトは、ネットで無料ダウンロードできるものもありますが、家電量販店などの公式通販で有料ソフトを購入する方法が安全です。
ただし、ハードディスク自体が壊れている場合は、データの上書きができないため、この方法は利用できません。また、残存しているデータ容量によっては、完全に消去するまでかなり時間がかかることもあるので、詳しくはソフトの説明書やマニュアルを確認するようにしましょう。
専門店にデータ消去を依頼する
確実にデータを消去できるのが、家電量販店かパソコンメーカーの専門店に依頼する方法です。
〈家電量販店でデータ消去を行う〉
家電量販店では、ハードディスクを専用マシンで物理破壊するのが一般的な方法です。
破壊作業は目の前で行われ、店舗によっては終了後に「データ削除証明書」を受け取ることができます。
ハードディスクを壊したくないという場合は、パソコンメーカーに依頼しましょう。パソコンメーカーのデータ消去サービスでは、磁気消去やソフト消去など、物理破壊以外の方法も用意されています。
参考:バッファロー
ハードディスクを処分する4つのタイミング
ハードディスクは消耗品なので、寿命が近づくと、買い替えのタイミングです。外付けハードディスクの寿命は3〜4年と言われており、稼働時間に換算すると、約10,000時間ほどです。
一方、内臓型ハードディスクの寿命は4年ほどで、外付けハードディスクよりも若干寿命が長くなる傾向にあります。これは、内蔵型の方が、熱や外部からの衝撃を受けにくいためです。
ただし、あくまで目安の寿命なので以下のような劣化サインが見られたら、処分のタイミングと考えましょう。
ハードディスクの動作が遅い
ハードディスクの劣化の兆候の一つが、動作が遅くなることです。ファイルの読み込みや書き出しが以前よりも時間がかかるようになった場合は、寿命が近づいている可能性があります。
動作が遅くなる原因は、空き容量が不足しているというケースもありますが、充分な容量があるのに動作が遅い場合は、ディスクの劣化が考えられます。
ディスクの劣化を放置したまま使用を続けていると、本体の故障やデータの破損につながる恐れがあります。完全に壊れてしまう前に、処分や買い替えなどの対応をとるようにしましょう。
使用中にエラーがよく出る
原因不明のエラーが頻繁に起こるようになったときも、処分すべきタイミングの一つです。よくあるエラーとしては「急にフリーズする」「勝手に電源が落ちる」といった症状が挙げられます。
ファイルシステムの破損によって発生するエラーを論理障害といいますが、場合によっては、症状の改善が可能です。ハードディスク自体は正常で、ウイルス感染によるトラブルなどでエラーが起こっている場合は、ファイルシステムを修復することで、エラーの発生をなくすことができます。
しかし、あまりにも頻繁にエラーが起こる場合は、ハードディスクの劣化が原因である可能性が高いので、処分を検討するようにしましょう。
ハードディスクから異音や異臭がする
ハードディスクから異音や異臭がする場合は、寿命が近づいている証拠です。モーター音が異常に大きい、聞き慣れない音がするときは、ディスクが損傷している可能性があります。また、症状が深刻な場合は、電子部品が焦げている臭いがすることもあります。
これらのサインが見られたら、ただちに使用するのをやめましょう。使用を続けていると、データが完全に消えてしまい、火災につながる危険があります。
大事なデータが保存されている場合は、アクセスできているうちに、バックアップを取っておきましょう。
ハードディスクが水没した
ハードディスクが水没してしまったときも、処分すべきタイミングです。
少し水がかかった程度では問題ないことが多いですが、完全に水に浸かってしまうと、100%に近い確率で故障してしまいます。
ハードディスクは防水仕様ではないため、内部のデータを保存する「プラッタ」という部分にが浸水すると、データの復旧も難しくなります。
ハードディスクが水没したときに、やってはいけないことは以下のとおりです。
- 試しに電源を入れる
- ドライヤーで乾かす
- 分解する
ハードディスクは非常にデリケートな精密機器なので、無理に自分で対処しようとすると、状況が悪化することがあります。水没したハードディスクのデータを復旧したい場合は、専門店に依頼しましょう。
ハードディスクの3つの取り出し方
ハードディスクを取り出す際は、部品を傷つけないように慎重に作業を行う必要があります。ここでは、ハードディスクを取り外す方法と手順について解説します。
デスクトップパソコンからハードディスクを取り出す
ほとんどのデスクトップパソコンは、ケースカバーを取り外してハードディスクを取り出せます。
ハードディスクを取り外す手順は以下のとおりです。
- データのバックアップを取る
- パソコンの電源を切り、すべてのケーブルを引き抜く
- マザーボード(緑色の基盤)が下になるようにパソコンを寝かせる
- 本体のケースカバーを開ける
- ハードディスクを固定しているネジと配線を外す
- ハードディスクをパソコンから取り外す
ハードディスクを取り外す際は、データの紛失を防ぐために、必要に応じてバックアップを取っておくと安心です。取り外しを行う際は、安定した場所にパソコン本体を置き、ゆっくりと慎重に作業を進めましょう。
誤って違う部品を引き抜いてしまうと、元に戻せなくなり、故障の原因となるため、注意が必要です。
ノートパソコンからハードディスクを取り出す
ノートパソコンは裏面にあるフタを取り外すことで、ハードディスクの取り出しが可能です。
ハードディスクを取り外す手順は以下のとおりです。
- データのバックアップを取る
- パソコンの電源を落として接続しているコードを外す
- ドライバーでパソコン裏面にあるフタを外す
- ハードディスクを固定しているネジを外す
- ハードディスクをパソコンから取り外す
ノートパソコン内部の部品は小さく壊れやすいため、取り外しの際は強い力を加えないように注意しましょう。また、一部のパソコンではハードディスク以外の部品も外さないと取り外しができない場合があり、高度な技術が必要になることもあります。
外付けハードディスク
外付けでUSB接続しているハードディスクは、パソコンの「取り外し」機能を使って外せます。
外付けハードディスクを取り外す手順は以下の通りです。
- 使用しているアプリケーションをすべて終了する
- タスクトレイからUSBのようなマークをクリックする
- 表示されたメニューから「○○(ハードディスク名)の取り出し」をクリックする
- 取り出しが完了した通知が表示されたら、外付けハードディスクを取り外す
Windowsでは、「ハードウェアの安全な取り外し」という機能があり、通知領域や設定から操作できます。
Macの場合は、デスクトップに表示されるアイコンやFinderから、「〇〇の取り出し」という項目を選択して実行が可能です。
取り外し中に、ハードディスクへの読み込みや書き出しが行われていると、エラーが起こってしまいます。
安全に取り外すためには、すべてのアプリとフォルダを終了してから操作するようにしましょう。
ハードディスクを処分するなら不用品回収クオーレにおまかせ
ハードディスクの処分にお困りでしたら、不用品回収クオーレにお任せください。パソコンからハードディスクを取り外さなくても、そのままお引き取りが可能です。自分で処分するには個人情報漏洩の心配がある場合でも、安心してお任せいただけます。プロの専門スタッフが回収から処分まで適切に対応します。
また、ハードディスク以外にも処分したい不用品があれば、まとめて回収いたします。電子機器や家具・家電など、自治体のゴミに出せないようなものでも引き取りが可能です。
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まとめ
今回はハードディスクの処分方法について解説しました。ハードディスクは、多くの自治体で不燃ゴミとして処分できます。ただし、自治体ではデータの消去は行っていないので、個人情報の漏洩を防ぐために必ず処分前にデータを削除しておく必要があります。
ハードディスクを取り外せない場合や、処分を全てお任せしたいという場合は、不用品回収業者に依頼するのが便利です。
不用品回収クオーレでは、ハードディスクの回収を行っています。お問い合わせは24時間365日受け付けていますので、ハードディスクの処分にお困りの方はお気軽にご相談ください。
株式会社クオーレ
整理事業部・東海支部支部長
倉持 恵吾
6,000件以上の遺品整理や不用品回収のお悩みを解決してきた現役の遺品整理士。
2017年株式会社クオーレに入社後、4年目にして全支店1位の売上、見積もり成約率で表彰される。そろばん、販売士の資格を活かした幅広い知識で不用品回収から遺品整理、ゴミ屋敷片付けまでお客様の要望に寄り添った解決策を提案している。