日常的に使用するモバイルバッテリーですが、使わなくなった時の処分方法に悩む人が多いのが現状です。
モバイルバッテリーは基本的に通常のごみとして処分できませんが、処分せずに長期間放っておくと、事故の恐れがあり非常に危険です。
今回は、モバイルバッテリーを安全に捨てるための4つの処分方法や注意点について解説します。
モバイルバッテリーの処分について迷っている方は参考にしてみてください。
もくじ
もくじ
モバイルバッテリーの安全な5つの捨て方
モバイルバッテリーは、以下5つの方法で処分できます。
- 家電量販店やホームセンターでリサイクルに出す
- 携帯キャリアの店舗で引き取ってもらう
- オークションやフリマアプリに出す
- 買取業者に依頼する
- 不用品回収業者に依頼する
ここからは、それぞれの特徴を詳しく解説します。
家電量販店やホームセンターでリサイクルに出す
家電量販店やホームセンターには、小型家電のリサイクルを行うためのリサイクルボックスが設置されています。
不要なモバイルバッテリーはリサイクルボックスの中に入れるだけで処分してくれますが、膨張したバッテリーやリサイクルマークがないバッテリーは、家電量販店によっては対応していません。
また、モバイルバッテリーをそのままリサイクルボックスに入れてしまうと、他の電化製品と接触して発火する恐れがあるため、リサイクルボックスに入れる際は、モバイルバッテリーを絶縁処理しておくと安心です。
【モバイルバッテリー回収を実施している主な家電量販店】
家電量販店 | 膨張しているもの | リサイクルマークなし |
ヤマダ電機 | 回収可 | × |
ビックカメラ | 回収可 | × |
ヨドバシカメラ | × | 回収可 |
エディオン | × | 回収可 |
ケーズデンキ | × | × |
携帯キャリアの店舗で引き取ってもらう
モバイルバッテリーを携帯キャリアの店舗で購入した場合、店舗に持っていけば引き取ってもらえます。
この方法は店舗のスタッフが回収後に処理するため、絶縁処置は不要です。これはモバイル・リサイクル・ネットワーク(MRN)という取り組みによるもので、全国の携帯ショップではリサイクルのためにバッテリーの回収を積極的に行っています。
休日は混雑が予想されるため、平日か事前予約で来店するとスムーズです。
オークションやフリマアプリに出す
モバイルバッテリーは梱包が簡単なうえに発送に手間がかからないため、オークションやフリマアプリでも数多く取引されています。
中古品として出品することになるので、キズや汚れ・使用年数などは漏れなく記載しておくことが大切です。
いつ売れるのか分からない側面がありますが、ちょっとしたお小遣い稼ぎにもなる方法なので気長に待てる人には適した方法です。
ただし、安全基準に適合していることを示す「PSEマーク」が付いているモバイルバッテリーのみ出品可能としているサイトも多いです。 出品の際には、「PSEマーク」がはっきりと写った画像を必ず掲載するようにしてください。
買取業者に依頼する
モバイルバッテリーは需要があるので、リサイクルショップや、中古の電子機器を取り扱う専門店などで買い取ってもらえます。
景品として無料でもらったものでも、店舗によっては買い取ってくれることもあるため、処分する前に確認してみてください。
とくに大手メーカーの製品、容量の大きいもの、最新モデルのモバイルバッテリーは高値での買取が期待できます。
なお、購入時についていた箱や説明書、保証書などが揃っていれば、より高い金額で買い取ってもらえる可能性があるため、できれば箱や説明書などは捨てずに取っておくことが望ましいです。
一方で「ノーブランド品」「バッテリーが膨張しているもの」「キズや汚れが目立つもの」については買取不可となることが多いので売る前に確認しておいてください。
不用品回収業者に依頼する
不用品回収業者にモバイルバッテリーを回収してもらう方法もあります。
この方法は、ほかの不用品もまとめて処分できる点が最大のメリットで、処分が面倒な大型家具や家電なども分別・解体不要で回収してもらえるので一気に不用品が片付きます。
不用品回収業者のほとんどは軽トラ1台につき3,000円~というような価格設定がされているため、不用品の量が少ないと割高になりますが、大量の不用品を処分する場合には自治体より割安で処分できます。
不用品回収業者は無認可で回収を行っている悪徳業者も存在するため、「一般廃棄物収集運搬業」の許可を受けた業者かどうかを事前にチェックしておくと安心です。
多くの不用品回収業者はネットや電話で見積もりが取れるため、複数の業者で相見積もりを取って比較するとさらにお得に不用品処分ができます。
【種類別】モバイルバッテリーの捨て方
モバイルバッテリーの捨て方は、電池の種類によって異なります。
種類によって決められた処分方法があるため、この機会に正しく処分するようにしてください。
ここからは、それぞれの処分方法を詳しく解説します。
乾電池式モバイルバッテリー
乾電池式のモバイルバッテリーの場合、外容器から乾電池を取り出して処分します。乾電池を取り出した外容器は、そのまま燃えないごみとして処分して構いません。
乾電池は以下2つの方法で処分します。
- 家電量販店やホームセンターにある回収ボックスに入れる
- 自治体のルールに従って家庭ごみとして処分
回収ボックスで乾電池を処分する場合はほかの電化製品と接触してショートしないように、絶縁処置が必要です。
絶縁処置として乾電池の電極にセロハンテープかビニールテープを貼ってから、回収ボックスに入れるようにしてください。
充電式モバイルバッテリー
充電式モバイルバッテリーは、電池の種類によって処分方法が異なります。充電式モバイルバッテリーには、以下の電池のいずれかが使われています。
- リチウム(特に多い)
- 小型シールイオン
- ニカド
- ニッケル水素
リチウム電池の場合は、「資源有効利用促進法」にしたがってリサイクルする必要があります。また、回収ボックスに入れられるモバイルバッテリーは「一般社団法人JBRC」に加盟しているメーカーのものに限られます。
JBRC会員でないメーカーのバッテリーの処分方法は、販売元に直接問い合わせてください。
モバイルバッテリーを捨てる際の6つの注意点
モバイルバッテリーを処分する際は、以下6つの点に注意が必要です。
- バッテリーに使われている充電池の種類に注意
- モバイルバッテリーは燃えないゴミには出せない
- 家庭用ゴミとして捨ててはいけません
- モバイルバッテリーの電池の種類を確認
- 絶縁対策をする
- 膨らんだモバイルバッテリーはリサイクルボックスにそのまま出さない
捨てる際の注意点を守らないと適切な方法で処分できず、場合によっては火災の原因になるため、理解しておく必要があります。
ここからは、ひとつずつ詳しく解説します。
バッテリーに使われている充電池の種類に注意
現在、流通しているモバイルバッテリーは、リチウムイオン電池を使った製品が主流です。しかし、一部のモバイルバッテリーにはニッケル水素電池など、ほかの充電池が使われる可能性もあります。
電池の種類によっては、処分の方法が異なる可能性がありますので、念のため確認しておいてください。
内蔵しているバッテリーの種類は取扱説明書などに記載があるほか、電池のリサイクルマークでも種類を確認できます。
モバイルバッテリーは燃えないゴミには出せない
モバイルバッテリーはほとんどの自治体で燃えないゴミとして出すことはできません。これはモバイルバッテリーが発火のおそれがある危険物として取り扱われるためであり、必ず所定の方法で処分するようにしてください。
もしも他のゴミと一緒にモバイルバッテリーを処分した場合、事故の原因となります。
家庭用ゴミとして捨ててはいけません
モバイルバッテリーは、軽量ながら高電圧で大電力なため、多くの消費者にとって身近なものになっていますが、取扱いを誤ると発熱によってやけどのリスクがあり、場合によっては事故につながることもあります。
そのため、モバイルバッテリーは家庭用ゴミとして捨てることはできません。また、モバイルバッテリーだけでなく、乾電池全般も処分方法に注意が必要です。
判断に迷う場合は、自治体指定の処分方法で捨てるようにしてください。
なお、モバイルバッテリーの安全性を守るためにも以下の点を基準にモバイルバッテリーを使うようにしてください。
- リコール対象製品でないか、リコール情報を確認する
- 購入する際は、PSEマークを必ず確認する
- 製品本体に強い衝撃や圧力を加えない、高温の環境に放置しない
- 充電中は周囲に燃えるものを置かない
- 異常を感じたら使用を中止する
- 充電ケーブルやコネクタの破損や水ぬれに注意
モバイルバッテリーの電池の種類を確認
モバイルバッテリーは電池の種類によって処分方法が変わります。先述したリチウムイオン電池や、ニカド電池、ニッケル水素電池などがあり、電池の種類は本体に印字されているので必ず確認してください。
【乾電池(アルカリ・マンガンなど)・リチウム電池(「CR」や「BR」から始まる)の処分方法】
①自治体の指示に従い、別のごみと混ざらないよう電池だけビニール袋に入れて処分場所へ持込。
②事故防止のため、乾電池が大量にある場合はプラス・マイナス端子をビニールテープで覆って絶縁する
【ボタン電池(「LR」や「SR」などから始まる)の処分方法】
①自治体ごとに設置されているボタン電池回収ボックスなどへ投入する
②事故防止のため、大量にある場合は一つずつビニールテープで包んで絶縁する
絶縁対策をする
モバイルバッテリーはほかの金属類と接触することで発火する危険性があるため、絶縁対策は必須です。
金属部分をガムテープやビニールテープで保護しておくことで、ショートしないように対策することができるので活用してください。
膨らんだモバイルバッテリーはリサイクルボックスにそのまま出さない
長期間放置したモバイルバッテリーは、劣化したり膨らんでしまうことがあります。膨らんだモバイルバッテリーは処理の際に発火や爆発のおそれがあり危険です。
モバイルバッテリーによく見られる異変として「膨らんでいる」「使用時にすぐ熱くなる」「異臭がする」などが挙げられます。
上記のような異変を発見したらそのまま処分せずに、メーカーや購入先に対応を確認してください。
まとめ
モバイルバッテリーは家電量販店やホームセンターでリサイクルに出すほか、大手キャリアの携帯ショップで回収してもらうことができます。
また、新品や大手メーカーの製品ならリサイクルショップやフリマアプリで売れることもあります。
モバイルバッテリー以外にも不用品が大量にある場合は不用品回収業者を使うとお得に処分できます。
無料で処分したい方はリサイクル回収ボックスを活用する方法があるが、ほかの電化製品と接触してショートしないように、絶縁処置が必要です。
不用品回収クオーレではモバイルバッテリーはもちろん、その他の不用品もまとめて処分できるので、まずはLINEからお気軽にお問い合わせください。
株式会社クオーレ
整理事業部・東海支部支部長
倉持 恵吾
6,000件以上の遺品整理や不用品回収のお悩みを解決してきた現役の遺品整理士。
2017年株式会社クオーレに入社後、4年目にして全支店1位の売上、見積もり成約率で表彰される。そろばん、販売士の資格を活かした幅広い知識で不用品回収から遺品整理、ゴミ屋敷片付けまでお客様の要望に寄り添った解決策を提案している。