年月の経過と共に溜まっていくアルバムや写真。写真をデジタル化したり、部屋を整理したりして、物理的に保管しておく必要性が薄くなったという人が増えてきています。
バインダーでできた分厚いアルバムや、卒業アルバムは意外と場所を取るものですが、顔が写った写真を処分するのには、個人情報が漏えいする不安や捨てることへの罪悪感が生まれることもあります。
この記事では、アルバムの処分方法や、安心で安全に処分する方法を紹介します。アルバムの処分に困っている方はぜひ最後までご覧ください。
もくじ
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アルバムの正しい7つの処分方法
アルバムの処分方法には、ゴミとして簡単に捨てる方法から、供養する方法、個人情報を守る方法、その他の不用品と一緒に処分する方法など幅広い手段があります。
ここからは、それぞれの処分方法の特徴を紹介します。
家庭ゴミとして処分する
アルバムをもっとも簡単に処分できるのは、家庭ゴミとして処分する方法です。思い出の品をゴミ扱いすることに抵抗がないならこの方法が最も簡単です。
アルバムは紙材で構成されていますが、リサイクルできないため、資源ゴミにはなりません。そのため、可燃ゴミとして出しても構わないとされています。
ただし、金属部分が含まれている場合には金属部は不燃ゴミとなるため、必ず本体と金属部分を分解して、可燃ゴミに出してください。
また、写真が入ったままの状態で捨てるなら必ずシュレッダーにかけるなどして個人情報を残さないようにすることが大切です。
自治体指定のゴミ袋に入れることができれば、そのまま処分完了となります。
ゴミ処理場に持ち込む
ゴミ処理場に持ち込んで処理してもらえば、写真が人目に触れるのを避けられるため、プライバシー保護に繋がります。
また、ゴミ収集とは異なり自分のタイミングで処分できるので、「不用品の処分を一気に済ませたい」「自分の都合のつく時間に処分したい」と考えている人に適した方法です。
ただし、ゴミ処理場まで持ち込む手間がかかるため、時間に余裕のある人向けの処分方法といえます。
社寺のお焚き上げで供養して捨てる
アルバムを処分するには、社寺でお焚き上げしてもらう方法もあります。人の顔が写っている写真に関しては、ゴミとしてゴミ箱に捨てることに抵抗がある人も多いものです。
そのようなときには、社寺でお焚き上げを依頼すると精神的にもスッキリして処分できます。
お焚き上げを行っている社寺が近くにあれば、アルバムを持っていくだけで処分が完了します。
個別供養を依頼する場合の費用は、送料は別にして1,000円~10,000円程度になるので、気になる方は最寄りの社寺を検索してみてください。
お焚き上げ代行業者に依頼する
お焚き上げを代行にて実施している業者もあり、インターネット検索で見つけられます。費用は段ボールいっぱいで3,000円~5,000円程度で取り扱っていることが多いです。
また、お焚き上げ専門とするネットサービスもあり、宅配を利用して処分品を送るとお焚き上げしてくれます。お焚き上げのあとは供養証明書が発行され、自宅に届く仕組みとなっています。
社寺に持ち込む時間はありませんが、思い入れのあるものを丁寧に処分したい人に適した方法です。
溶解処理サービス・機密文書廃棄サービスに依頼する
「溶解処理サービス」「機密文書廃棄サービス」とは、紙類を溶かして処分してくれるサービスのことです。
書類が入った段ボールをそのまま溶かして処理するので、担当者に中身を見られることがなく安全を処分できます。
一度溶かしてしまえば復元できないため、アルバムの個人情報を確実に処分したいと考える人にぴったりのサービスです。
以下のような企業が紙類の溶解処理サービスを提供しています。
- 郵便局(書類溶解サービス)
- ヤマト運輸(機密文書リサイクルサービス)
- 佐川急便(機密文書リサイクル便)
- セキュリティパック21
- 書類溶解サービス Webメルティ
- 大塚商会 メルティBOX2
溶解処理された書類は、トイレットペーパーなどの原材料としてリサイクルされています。
ただし業者によっては個人からの依頼は受け付けていない場合やラミネート加工された写真は断られることがあるので注意してください。
不用品回収・遺品整理業者に依頼する
アルバムの処分は不用品回収や遺品整理業者に依頼する方法もあります。不用になったアルバムが複数ある場合、ゴミとして処分するには運搬や梱包の手間があり、骨が折れることもしばしば。
そんなときに不用品回収業者なら部屋まで取りに来てもらえるというメリットがあります。また、依頼すれば即日回収に対応してもらえることもあるため、処分を急ぎたいときにも最適です。
不用品回収や遺品整理業者は家具や家電などの不用品が出た際にも、あわせて回収してくれるという特徴があります。
ただし、写真についてはスタッフの目につく可能性があるため、事前にシュレッダーなどで裁断しておくと安心です。
アルバムの処分費用・相場
アルバムを処分する場合の費用相場は以下の通りです。
処分方法 | 費用相場 |
可燃ゴミ | ゴミ袋代のみ |
ゴミ処理場への持ち込み | 無料 |
社寺でのお焚き上げ | 1,000円~10,000円 |
お焚き上げ代行業者 | 段ボール一箱分で3,000円~5,000円 |
溶解処理サービス・機密文書廃棄サービス | 段ボール一箱で1,650円 |
不用品回収・遺品整理業者 | 基本料金 3,000円~5,000円+処理費 軽トラ1台分で19,800円など |
「処分したいアルバムが一冊だけ」など、量が少ないなら可燃ゴミとして処分するのが一番安価になり、ゴミ処理場への持ち込みが可能であればその方法でも構いません。
どちらもゴミ袋代金しかかからないため、無料で処分できます。反対に、処分したい量が増えるとゴミとして出す労力が大きくなるため、不用品回収や遺品整理業者に依頼するのもよい方法です。
不用品回収や遺品整理業者に依頼する際は、ほかに処分したい不用品もあわせて処分を依頼した方が割安となります。
より安心安全に処分したいなら、お焚き上げや溶解処理サービス・機密文書廃棄サービスを利用するのが良いですが、費用がかかってしまうことは念頭に置いておく必要があります。
アルバムを処分する際の3つの注意点
ここからは、アルバムを処分する際の注意点を3つ紹介します。
個人情報の流出に注意
第一にアルバムの処分は「個人情報の流出」に最大の注意が必要です。個人情報を確実に守りたいなら、自分で事前処理するか業者に依頼する方法が最も安全な方法といえます。
とくに卒業アルバムなど、顔写真とあわせて氏名や住所が特定できそうな情報が流出してしまうと、自分以外の第三者が被害を受ける可能性もあります。
自分が加害者にも被害者にもなり得ることなので、個人情報の取り扱いには十分に注意してください。
写真はシュレッダーにかけて処分
写真は顔写真だけではなく、住所や交友関係を特定される情報が大量に含まれているため、写真を無加工の状態で捨てるのは個人情報保護の観点からも望ましくありません。
写真を自分で処理する場合は、シュレッダーにかけるのが一般的です。シュレッダーは数千円で入手できるうえ、一度購入すれば機密文書や住所情報などが記載されたものを随時裁断できるので便利です。
シュレッダーを買うほどでもないという人は、写真を中表にして紙に包んでおくと人目につきにくくなります。
回収時間前に出す
アルバムを可燃ゴミとして出す場合、あまりにも早い時間にゴミを出してしまうと後からゴミ捨てに来た人の目に入ってしまうことがあります。
そのため、処分するときはできれば回収時間のギリギリに出すほうが安全です。
仕事などの理由で早朝しかゴミ捨てができないという方は、個人情報が載っている部分だけ事前にシュレッダーにかけるか、外して別で処分するようにしておくと安心です。
アルバム内に残したい写真がある場合の2つの対処法
ここからはアルバム内に残したい写真がある場合の2つの対処法について解説します。
残したい写真を選んで保管
アルバムの写真を見て、とくに思い入れのある写真だけを何枚かピックアップしてみるのもひとつの方法です。
残したい写真だけを別のコンパクトなものに入れ直して保管すれば、圧迫していたスペースに多少ゆとりができるかもしれません。写真を入れ直すことにより処分する必要がなくなることもあるので、お困りの方は一度試してみてください。
デジタルデータとして保管
残しておきたい写真が絞り切れないケースもありますが、かといって不用品をそのままにしておくと、結果として不用なものでスペースを占領してしまうことになります。
そこで、写真をどうしても残したい場合はデジタルデータとして保管する方法があります。デジタルデータ化した写真は劣化しないため、いつでも綺麗な状態で写真を見返すことができます。
パソコンやタブレット、スマホなどでいつでも見返すことができるのも嬉しいポイントです。
アルバムの写真をデジタルデータ化する手段は以下のようなものが挙げられます。
【アルバムの写真をデジタルデータ化する方法】
- スキャナー
- スキャンアプリで取り込む
- オンライン専門業者に依頼
- カメラ専門店に持ち込む
それぞれの方法のメリット・デメリットを以下の表にまとめたので参照してみてください。
処分方法 | メリット | デメリット |
スキャナー | ・自宅で簡単にできる ・スキャナーを持っている人は費用がかからない ・何度でもやり直せる | ・時間と手間がかかる ・スキャナーを購入する必要がある ・パソコンがないと不便 |
スキャンアプリ | ・無料で利用できる ・シンプルな操作感 ・クラウドに保存できる ・合成や加工処理ができる ・いつでもスマホで見れる | ・時間と手間がかかる ・画質が落ちる ・サービス終了の可能性があるため、他の保存方法と併用したほうがベター |
オンライン専門業者 | ・写真を送るだけで完了 ・大量の写真もOK ・料金が安い ・アルバムごと依頼できることも ・持ち込み不要 | ・費用がかかる ・画質が落ちる可能性がある |
カメラ専門店 | ・大量の写真にも対応できる ・高画質 | ・料金が高い ・持ち込む必要がある ・時間がかかる |
価格はスキャナーであれば20,000円~50,000円、スキャンアプリはダウンロード自体は無料で、加工などの課金要素があることが多いです。
オンライン専門業者は写真1枚10円~50円前後でスキャンしてくれます。カメラ専門店は基本料金に加えて、写真1枚40円前後でスキャンできることが多いです。
サービスごとに価格が異なりますが、画質や利便性を考慮して自分に合った保存方法を選んでください。
まとめ
アルバムは個人情報が含まれているため、可燃ゴミで出す場合は写真の取り扱いに注意が必要です。アルバムが大量にあったり、すぐにでも処分したい、他の不用品も同時に手放したいという場合は不用品回収・遺品整理業者に依頼するのが最も効率が良い方法です。
確実に写真を抹消したいなら、お焚き上げや溶解処理サービスを活用してください。アルバムにどうしても残したい写真があるなら、デジタルデータ化するのもひとつの方法です。
不用品回収クオーレでは、不用になったアルバム類のお問い合わせを24時間365日いつでも受け付けています。
WEBから24時間いつでも見積もり依頼を受け付けておりますので、まずはお見積もりだけという方もぜひお気軽にご相談ください。
株式会社クオーレ
整理事業部・東海支部支部長
倉持 恵吾
6,000件以上の遺品整理や不用品回収のお悩みを解決してきた現役の遺品整理士。
2017年株式会社クオーレに入社後、4年目にして全支店1位の売上、見積もり成約率で表彰される。そろばん、販売士の資格を活かした幅広い知識で不用品回収から遺品整理、ゴミ屋敷片付けまでお客様の要望に寄り添った解決策を提案している。