カーペットの捨て方7選｜切って燃えるごみに捨てても大丈夫？プロが解説

カーペットの捨て方

不要になったカーペットを捨てる方法は大きく分けて7つあります。

1. 粗大ゴミ収集で捨てる
2. ゴミ処理場へ持ち込んで捨てる
3. 燃えるごみで捨てる
4. 不用品回収業者を利用する
5. 販売店の引き取りサービスを利用する
6. リサイクルショップに売る
7. フリマアプリやネットオークションで売る

それぞれの手順や利用できる状況を紹介します。

粗大ゴミ収集で捨てる

カーペットは自治体の粗大ゴミ収集で処分できます。

自治体運営の粗大ゴミ収集は、地域に住んでいる方なら誰でも利用できる安価で安心なサービスです。

料金は品目ごとに決まっており地域によって違います。カーペットは大きさによるので100～1,300円と幅があり、自治体のホームページで確認できます。

粗大ゴミ収集でカーペットを捨てる手順は下記のとおりです。

1. 粗大ゴミ受付センターへ収集予約
2. 粗大ゴミ処理券の購入、貼り付け
3. 指定日時に指定場所へ搬出

収集予約は繁忙期であれば1ヶ月ほど待つことがあり、処分まで自宅保管となります。

地域によっては粗大ゴミでも180cm以下に細断することを条件としているところもあるので、必ず自治体のルールを確認してください。

ゴミ処理場へ持ち込んで捨てる

車を利用してカーペットを指定地域のゴミ処理場へ持ち込んで処分できます。

ゴミ処理場への持ち込みであれば、粗大ゴミの回収を待つよりも早く安価で処分することが可能です。料金は0円～500円と、自治体によってもカーペットの重量によっても違います。

持ち込むゴミ処理場によってルールが決まっています。事前に予約が必要であったり、身分証明書の提示を求められたり、現金の取り扱いができないなどさまざまです。

ゴミ処理場へ持ち込む前にホームページでルールを確認しましょう。

燃えるごみで捨てる

カーペットを細断すれば燃えるごみとして処分することができます。自治体規定のサイズまでカットすれば燃えるゴミとなり、処分費用は袋代だけとなります。規定サイズは一辺の長さが30cm以下もしくは50cm以下など地域によって違い、自治体のホームページで調べることができます。

カーペットはさまざまな素材のものがありますが、洋服と同じように燃えるごみとして処分可能です。カーペットの裏にゴム製の滑り止めがついていても、ほとんどの自治体でゴムは燃えるごみと指定されています。

以前ゴム製品は不燃ごみとされていましたが、徐々に分別変更がされています。直接焼却処理をし、埋め立てる量を減らすのが目的です。しかし全ての地域ではありませんので、自治体のホームページや直接電話で問い合わせて確認してください。

電気カーペットは中に熱線が入っているためとても切りにくく、完全に放電していなければ感電する危険性があるので、細断し燃えるごみとして捨てるのは避けましょう。

不用品回収業者を利用する

最も手軽に早くカーペットを処分したい場合は不用品回収業者を利用します。電話一本で自宅へ引き取りに来て運び出しから処分まで全てお任せできます。

自治体と比べると処分費用は高くなってしまいますが、下記に当てはまる人は検討の価値があります。

• カーペットの上に家具があり自分では動かせない
• すぐに処分したい
• 他にも処分したい家具や家電がある

ただし不用品回収業者の中にはトラックへの積み込み後に高額な請求をしてきたり、不法投棄をおこなうような悪徳業者も存在します。問い合わせる前にホームページで業者情報について確認しておきましょう。

「一般廃棄物収集運搬許可」「古物商許可」を取得していることや、グーグルの口コミ評価が基準となります。

販売店の引き取りサービスを利用する

カーペットを新調する場合は、購入する販売店の引き取りサービスが便利です。新旧カーペットの入れ替えが同時にできるストレスフリーな処分方法です。

引き取り不可の販売店もあるので、購入時に店舗なら販売員に、ネットでなら引き取りサービス対象商品かを確認しましょう。

各販売店の引き取りサービス一覧

店名	料金(税込)	条件
ニトリ	引き取り不可
IKEA	引き取り不可
ナフコ	引き取り不可
島忠ホームズ	無料	購入商品と同等・同数のもの
ビバホーム	無料	購入商品と同等のもの
東京インテリア	2,000円～4,000円	購入した家具と同等・同数のもの 8畳以下のカーペット 4.5畳以上のウッドカーペットなど
大塚家具	500円～	購入商品と同数・同用途のもの

電気カーペットは小型家電リサイクル法の対象商品なので、商品を購入しなくても家電量販店での引き取りが可能です。有料になりますが、2畳未満で550円、2畳以上であれば1,100円で本体のみ受け付けています。

リサイクルショップに売る

カーペットの仕様や状態によっては、リサイクルショップに買い取ってもらうことができます。買い取ってもらえれば収入になり、再利用してもらえます。

下記のようなカーペットは買い取ってもらえる可能性があります。

• ペルシャ絨毯
• 中国緞通
• ベルギー製絨毯
• 使用年数の浅い綺麗なもの
• フローリングタイプのホットカーペット

リサイクルショップの買取方法は、出張買取・店頭買取・宅配買取の3つです。事前にホームページで査定ができるサービスなどを利用し、無駄な手間や費用をかけないようにしましょう。

フリマアプリやネットオークションで売る

状態の良いきれいなカーペットであれば、フリマアプリやネットオークションで売るのも処分方法の一つです。2022年メルカリの月間利用者数は2,200万人を超え、海外利用者に対してもアピールできるツールとなっています。

最近のフリマアプリでの取引履歴では、1シーズン利用した2畳相当の富士通のホットカーペットが3,600円、3年間冬のみ使用した6畳相当のトルコ絨毯が27,000円で取引されていました。

個人売却なので交渉次第ではリサイクルショップで買い取ってもらえなかったものを売ることができます。送料を事前に調べて、損をしない価格を設定しましょう。

カーペット処分の注意点

カーペットを処分するときの注意点が3つあります。

1. 地域のルールに従う
2. 寄付できる団体が少ない
3. 電気カーペットの捨て方に注意

それぞれの注意点について詳しく解説します。

地域のルールに従う

カーペットを処分するときは、地域のルールに従います。各市町村は人口や焼却施設など地域の実情により分別や収集方法を決めています。

例えば可燃ごみの大きさは30cm以下としている自治体もあれば50cm以下のところもあります。さらに可燃ごみの袋に入れられる重量を5kgまでと決めていたり、粗大ゴミでも180cm以下や210cm以下など自治体によって細かく指定されています。

ルールに則った出し方でないと回収してもらえないことがあるので、自治体のホームページで規定を確認して正しく処分しましょう。

寄付できる団体が少ない

カーペットは寄付できる団体が少ないです。特に電気カーペットは支援先に求められていないアイテムとしてボランティア団体の受け入れ不可リストに入っています。

団体名	受け入れNGリスト
GREEN TIGER	電気カーペット
MOTTAINAIJAPAN	電気カーペット
東日本盲導犬協会	使用済みのカーペット

寄付の場合は送料が自己負担となり、万が一受け入れ不可となったら返送料金も自己負担となります。団体の手を煩わせることにもなるので、送る前に受け入れの可否について確認してください。

電気カーペットの捨て方に注意

電気カーペットを捨てるときは、決して解体や細断をしないでください。　

電気カーペットの中には電熱線が入っており、カットが難しく、何より完全に放電していなければ感電する危険性があります。

寄付団体でも電気カーペットは受け入れ不可なので、自治体の粗大ゴミか、家電量販店への持ち込みまたは不用品回収業者へ依頼します。

フリマアプリでは、2018年製パナソニック2畳相当の電気カーペットが送料込み3,799円で出品から10時間で売れていました。時間と手間はかかりますが、収入になる方法です。

カーペットの切り方と注意点

カーペットを切るときは、事前に準備と手順を把握しておきます。簡単にカットできそうなカーペットでも、いざやり始めるとホコリが舞ったり、糸くずが床にも服にもつくので後片付けが大変です。

切り方も説明するので、準備して要領よくすすめてください。

用意する道具

カーペットをカットするために必要なのは下記の5点です。

• 軍手
• マスク
• はさみもしくはカッター
• カッターマットや下に敷くダンボール
• 定規

家にある工作用のハサミで大きなカーペットを規定サイズ未満にカットしていくのは非常に困難です。かなりの握力が必要になるので、裁ちばさみか専用カッターを使います。

はさみの種類	カットできるカーペットの種類	価格
工作用はさみ	不織布や麻などの薄くて小さいもの	100円～
裁ちばさみ	薄いカーペット、毛の長いシャギーラグなど	1,000円～
カーペット用カッター	厚みがあるもの、滑り止めつきのもの	1,200円～
万能のこぎり	大きな絨毯	1,500円～

道具を揃えるより粗大ゴミで処分する方が費用を抑えられる場合があります。手間と時間がかかる処分方法なので、検討してから取りかかりましょう。

カーペットの切り方

カーペットを切るときは、汚れても良い服、マスク、軍手を装着します。

長年使用したカーペットを切ると、汚れやホコリ、ハウスダストが舞うのでアレルギーの方は特に注意してください。怪我をしないよう軍手も装着して作業を始めます。

準備ができたら規定サイズ未満になるよう下記の手順でカットします。

1. カーペットと床の間にマットかダンボールを敷く
2. カットサイズの目安となるしるしをつける
3. カットする

はさみをつかう場合は、縦と横両方から切ってみて切りやすい方向から切っていきましょう。カッターをつかう時は定規をあてるとブレずに切れます。分厚くて大きなカーペットはしっかり巻いて金太郎飴のようにのこぎりでカットしていくのが早いです。

3畳相当のカーペットを30cm未満にカットするためには60枚以上に細断する必要があり、握力が続けばはさみで1時間ほどかかります。

切った後の捨て方

細断が終わったカーペットは数枚ずつ紐で束ねてゴミ袋に入れていきます。

自治体によって燃えるごみの袋に入れられる重さは5～10kgまでもしくは片手で持てる重さまでなど制限が設けられています。

例えば6畳用のカーペットはアクリル素材なら10～15kg、ウール素材だと20kgほどあるので、自治体の規定によって45リットルのゴミ袋2～4枚に分けます。あまりにも重たいと袋が避けてしまったり、大型ごみとみなされて収集してもらえないので注意しましょう。

カーペットの回収事例

ここからは実際にあったカーペットの回収事例を地域別に紹介していきます。たくさん処分したいカーペットがある場合や、大きなカーペットの回収などさまざまなケースがあります。

古いカーペットはそのままにしておくとカビやアレルギーの原因になるので、できるだけ早く処分することを検討しましょう。

東京都八王子市、大量のカーペットの回収事例

東京都八王子市の戸建て住宅に住むお客様より、お母さまが施設に移動されるためお荷物の整理に関するご依頼をいただきました。

不要な家具はもちろん、各お部屋に敷き詰めてあったカーペットやマット類なども全て回収とのことでしたので、トラック積み放題プランをご利用いただきました。回収はスタッフ2名で3時間の作業でした。

住み慣れたお家から荷物がなくなるので心配しましたが、スッキリしたお顔をされていたのが印象的でした。

神奈川県藤沢市の大きなカーペットの回収事例

神奈川県藤沢市のお客様より部屋一面に敷いてあるカーペットの引き取り相談がありました。

カーペットの上にタンスなど大きな家具があり、ご自身で動かせそうにないとのことでした。年末でしたができるだけ早くカーペットをはがしたいとのことだったので、一番早い日程でスタッフ2名がお伺いし、家具の運び出しとカーペットの回収をしました。

カーペットと当日出た不要家具を追加でトラックに積み込み、作業時間は1時間ほどでした。「頼んでよかった」とお言葉をいただき嬉しかったです。

愛知県春日井市のボロボロのカーペットの回収事例

愛知県春日井市の築30年の戸建てに引っ越すご予定のお客様より、引っ越し先のカーペットの回収に関するご相談をいただきました。

6畳と8畳のお部屋にカーペットが敷いてあり、荷物を搬入する前に処分したいとのことでした。作業当日カーペットをはがすと下の畳にカビが生えており、トラックに空きがあったため畳も一緒に回収させていただきました。

カーペット処分まとめ

カーペットの処分方法は7つありますが、かけられる費用や手間、時間などによって自分に合う方法は人それぞれです。注意点を先に知っておくことでスムーズな処分ができます。

費用を抑えたい場合は自治体へ、まだ状態の良いものならリサイクルショップやフリマアプリ、ネットオークションなどを利用すれば処分費用を抑えられます。

急いでいるときや他にも処分したい家具家電があるときには不用品回収業者にまとめて引き取ってもらうこともおすすめです。