壊れやすい製品や電子機器を安全に運ぶための梱包材として広く使われている発泡スチロール。軽くて断熱性もあるため、クーラーボックスや冷蔵庫、住宅の壁や屋根にも活用されています。
そんな発泡スチロールですが、以下のように捨て方に悩むことはありませんか。
・サイズが大きくてゴミ袋に入らない
・ゴミで捨てていいのか分からない
・再利用する方法を知りたい
発泡スチロールは、軽量であるがゆえに大量に出ると一気にスペースを取り、ゴミ袋に入れることも難しくなります。また、自治体によって処分方法が異なるため、一律に「燃えるゴミ」や「資源ゴミ」として出せるわけではありません。多くの自治体では、リサイクル回収が推奨されており、正しく処分しないと環境負荷が大きくなってしまいます。
本記事では、発泡スチロールの正しい処分方法を解説しています。サイズが大きい場合や、処分の際の注意点に付いても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
もくじ
もくじ
発泡スチロールの正しい7つの捨て方
発泡スチロールは以下の7つの方法で処分できます。
- 普通ゴミとして捨てる
- 粗大ゴミとして捨てる
- 資源回収ボックスへ投入する
- 緩衝材として再利用する
- 断熱材として再利用する
- 購入店に持って行く
- 不用品回収業者を利用する
それぞれ具体的な処分方法を解説します。
普通ゴミとして捨てる
発泡スチロールは自治体の普通ゴミで捨てられます。普通ゴミで出せば、処分費用や手間もかからないため最も簡単に捨てられます。
ただし、発泡スチロールの分別が地域により異なる場合もあります。燃えるゴミとして出す地域もあれば、資源ゴミやプラスチックゴミとして分別される地域などさまざまです。
特に、発泡スチロールが汚れている場合やにおいが付いている場合は、リサイクルが難しいため、燃えるゴミに分類されることが多いです。普通ゴミとして捨てる際は、お住まいの自治体の分別ルールを確認してから捨てましょう。
粗大ゴミとして捨てる
ゴミ袋に入りきらない発泡スチロールは粗大ゴミになります。自治体によって、粗大ゴミ扱いとなる基準は異なりますが、一般的に30cm以上の大きさのものは粗大ゴミとなる地域が多いです。
発泡スチロールを粗大ゴミで捨てる際の手順は以下の通りです。
〈粗大ゴミで捨てる手順〉
- 自治体に回収の申込を行う
- コンビニでゴミ処理券(数百円)を購入する
- 収集日に発泡スチロールにシールを貼り指定場所に出す
粗大ゴミの申込を行う際は、発泡スチロールの大きさや数を聞かれることがあるので、事前に確認してから問い合わせると良いでしょう。また、粗大ゴミの回収は申込から1〜2週間かかるので、すぐに処分したいという方は、別の方法を検討するのがおすすめです。
資源回収ボックスへ投入する
発泡スチロールは、スーパーマーケットや公共施設に設置されている資源回収ボックスで捨てられることがあります。ただし、すべての発泡スチロールを回収してもらえるわけではなく、食品を梱包するトレーや、野菜や果物の梱包材など、特定の種類の発泡スチロールが回収対象となっていることが多いです。
資源回収ボックスを利用する際は、リサイクルを目的としているため、汚れを取り除いた状態で捨てる必要があります。もし、汚れている場合は、きれいに洗ってから持ち込みましょう。
資源回収ボックスの設置の有無や、回収対象の条件は店舗や地域によって異なります。近くのスーパーや公共施設のWebサイトを確認して、回収を行っているか確認してみましょう。
緩衝材として再利用する
商品の梱包に使われていた緩衝材用の発泡スチロールであれば、そのまま再利用するという方法もあります。特に玉状の粒緩衝材は、商品の大きさや種類に限らず梱包に使えるので家電製品や精密機器など壊れやすいものの、保護におすすめです。
大きな発泡スチロールを再利用したいという場合は、手頃なサイズにカットしてから使用すると良いでしょう。
ただし、汚れやにおいが付いている発泡スチロールは、緩衝材として使うのに向いていません。再利用で使う発泡スチロールはできるだけきれいな状態のものが好ましいです。
断熱材として再利用する
発泡スチロールは熱を通しにくい性質を持っているため、断熱材としても再利用できます。特に板状の発泡スチロールは、簡単にカットして使用できるため、家庭での断熱対策に最適です。発泡スチロールを窓に貼ることで、冬場の防寒対策や夏の暑さ対策に役立ちます。冷暖房効率も良くなるため、エアコンの消費を抑えて電気代の節約にもつながるでしょう。
ただし、発泡スチロールは遮光性にも優れているため、窓全面に貼ってしまうと部屋に光が入らなくなってしまうことがあります。窓の一部に使用したり、暗くなっても問題ない場所に設置したりと、使用場所には工夫が必要です。
購入店に持って行く
家電や家具を購入したときに付いてきた発泡スチロールは、購入店で回収してもらえることがあります。配送設置サービスを利用した場合は、その場で回収してくれることもあり、直接店舗に持ち込むことで回収してくれる場合もあります。
家具や大型家電に使われる発泡スチロールは、サイズが大きく、自治体のゴミ収集では処分が難しいです。そのため購入店舗での回収サービスを利用できれば、手間をかけずにスムーズに処分できます。
店舗によって、回収サービスの有無は異なるので事前に確認しておきましょう。
不用品回収業者を利用する
大量の発泡スチロールを捨てたい場合は、不用品回収業者を利用するのが便利です。不用品回収業者はどんな不用品でも回収できるため、発泡スチロールを細かく刻んだり、きれいに洗ったりする必要がありません。業者がそのままの状態で回収してくれるため、面倒な準備をせずに処分できます。
また、発泡スチロール以外にも処分したい不用品があればまとめて回収してもらえます。家具や家電、衣類など、さまざまな不用品を一度に処分できるため引っ越しや断捨離のシーンにもおすすめです。
回収のタイミングに付いても、自分の好きな日時を設定できるため、すぐに処分したい方に向いています。
【悩み別】発泡スチロールの捨て方
ここでは、発泡スチロールの捨て方で、よくある悩みごとに正しい捨て方を解説します。
大きなサイズの発泡スチロール
家具や家電の梱包材として使われる大きな発泡スチロールは、購入店で引き取ってもらえることが多いです。製品を購入する際に、回収が可能か事前に確認しておくと良いでしょう。
購入店で回収してもらえなかった場合は、粗大ゴミで捨てられます。粗大ゴミで捨てると数百円の費用がかかりますが、できるだけお金をかけずに処分したい場合は、発泡スチロールを小さくすることで、普通ゴミとしても処分できます。
発泡スチロールを細かくする際の注意点としては、切断するときに粉くずが大量に散乱することです。粉くずは静電気により、カッターやゴミ袋にも付着するため、掃除が大変になります。大きい発泡スチロールを細かくする際は、ゴミ袋の中に入れてから割るなど工夫しましょう。
大量の発泡スチロール
家具や家電を購入したり、引っ越しをしたりすると、大量の発泡スチロールが出ることがあります。これらの大量の発泡スチロールは自治体での処分が難しいことが多いです。自治体では一度に回収できるゴミの量が制限されているからです。
普通ゴミとして捨てたい場合は、捨てる回数を何回かに分けることによって処分できますが、かなり時間がかかる方法にはなります。
大量の発泡スチロールを一度に捨てたい場合は、不用品回収業者の利用が便利です。発泡スチロールの量や状態に関わらず、自宅まで回収しに来てくれるため、手間と時間が省けます。基本的に見積もりや相談は無料なので、処分に困った際は一度相談してみると良いでしょう。
汚れた発泡スチロール
汚れた発泡スチロールは、リサイクルができないため、燃えるゴミとして指定している自治体が多いです。ただし、一部の自治体では、発泡スチロールの状態に関わらず、プラスチックゴミや資源ゴミとして扱われることもあります。
汚れをきれいに取り除ける場合は、スーパーや公共施設に設置されている資源回収ボックスに投入して処分できます。発泡スチロールをきれいにする方法は、スポンジと中性洗剤を用いて、食器を洗うように洗浄すると良いでしょう。汚れが取れない場合は、燃えるゴミで捨てるようにしましょう。
【自治体別】発泡スチロールの捨て方
ここでは自治体別の発泡スチロールの捨て方をご紹介します。地域によって分別は異なるので、自治体のWebサイトを確認してゴミ出しのルールを確認しましょう。
プラスチック製容器包装
発泡スチロールをプラスチックゴミとして処分できる地域を紹介します。
多くの地域では、汚れがあるものは燃えるゴミで捨てるように指定されています。
都道府県 | 自治体 | 分別 |
東京都 | 八王子市 | 容器包装プラスチック |
神奈川県 | 横浜市 | プラスチック製容器包装 ※商品として購入したものは燃えるゴミ |
大阪府 | 大阪市 | 容器包装プラスチック |
愛知県 | 名古屋市 | プラスチック資源 |
栃木県 | 宇都宮市 | プラスチック製容器包装 |
兵庫県 | 神戸市 | 容器包装プラスチック |
可燃ゴミ(一般ゴミ)
発泡スチロールを可燃ゴミとして処分できる地域です。
ゴミ袋に入らないサイズの発泡スチロールは粗大ゴミ扱いとなります。自治体によって、粗大ゴミとなる基準は異なるので、詳しくはお住まいの自治体のWebサイトを確認しましょう。
発泡スチロールを捨てる際の4つの注意点
ここでは発泡スチロールを捨てる際の4つの注意点を解説します。
家で燃やさない
発泡スチロールを家で燃やすのは非常に危険です。発泡スチロールはポリスチレンというプラスチック素材でできており、燃やすと有害な物質が発生するからです。健康に悪影響を与えるだけでなく、環境にも影響を及ぼす可能性があります。
また、発泡スチロールを燃やすと黒い煙が出て近隣住民にも迷惑がかかるため、自宅で燃やすのは絶対にやめましょう。自宅でなくても、野外で廃棄物を燃やす「野焼き」は、一部の例外を除いて法律で禁止されています。この法律に違反した場合、5年以下の懲役もしくは1,000万以下の罰金またはその両方が科される可能性があります。
参考:野焼き
油や薬品で溶かさない
発泡スチロールは、油や特定の薬品で溶ける性質があります。大量の発泡スチロールを処分する際に、溶かして処分できれば楽だと考える方もいるかもしれません。
しかし、灯油や油で溶かすと、火災につながる恐れがあり非常に危険です。
市販されている発泡スチロール用の溶解薬品もありますが、これらは業務用で高価です。取り扱いには十分な注意が必要で、有害物質が発生することもあるため、安全面からも、この方法はおすすめできません。
汚れを落としてから捨てる
食品トレーなどの汚れた発泡スチロールはきれいにしてから捨てる必要があります。汚れや油分が残っていると、資源としてリサイクルできない可能性があるからです。
スーパーや公共施設に設置されているリサイクルボックスでも、汚れを落としてから投入するように指示がある場合が多いです。汚れが付着した発泡スチロールを長期間放置すると、悪臭やカビが発生するため、自治体のゴミで捨てる際も注意しましょう。
洗っても汚れが落ちない場合は、燃えるゴミに出すように指定されている自治体も多いです。確認してみましょう。
自治体のルールを確認して捨てる
発泡スチロールは、自治体によって分別ルールが定められており、間違ったゴミの出し方をすると、回収してもらえないことがあります。
基本的には、以下の3つに分別されます。
- 容器包装プラスチック
- 燃えるゴミ
- 粗大ゴミ
発泡スチロールはリサイクルできる素材であるため、プラスチックゴミとして回収している地域が多いです。普通ゴミで捨てられない大きさのものは、粗大ゴミで捨てるか、小さくカットしてから燃えるゴミなどで処分できます。
自治体の分別ルールに従って発泡スチロールを処分することで、地域社会の環境保全に貢献できます。必ずWebサイトなどで分別ルールを確認してから処分しましょう。
発泡スチロールを捨てるなら不用品回収クオーレにおまかせ
不用品回収クオーレでは発泡スチロールの回収を行っています。大量の発泡スチロールや、汚れているものでもまとめて引き取り可能です。発泡スチロールだけでなく、家具や家電などあらゆる不用品を一緒に回収できるのでご相談ください。
- 大量の発泡スチロールを捨てたい
- すぐに処分したい
- 家全体の不用品をまとめて片付けたい
こんなお悩みをお持ちの方は不用品回収クオーレにお任せください。最短即日での回収が可能で、お客様のご都合に合わせてお伺いします。
〈不用品回収クオーレの特徴〉
- お見積もり、ご相談0円
- 最短即日の回収が可能
- 自社スタッフが対応
お問い合わせは24時間365日受け付けていますので、お気軽にご相談ください。
株式会社クオーレ
整理事業部・東海支部支部長
倉持 恵吾
6,000件以上の遺品整理や不用品回収のお悩みを解決してきた現役の遺品整理士。
2017年株式会社クオーレに入社後、4年目にして全支店1位の売上、見積もり成約率で表彰される。そろばん、販売士の資格を活かした幅広い知識で不用品回収から遺品整理、ゴミ屋敷片付けまでお客様の要望に寄り添った解決策を提案している。