香りを身にまとうことで、気分を高めたり自身の魅力を引き出してくれる香水。気分やシーンに合わせて使い分けているという方が多いのではないでしょうか。そんな香水ですが、使いかけのまままたってしまうのは珍しいことではありません。
香水の処分で以下のことが気になりませんか?
・使いかけの香水が何本もある
・ごみで捨てていいのか分からない
・古い香水は売れる?
香水は贈り物としても人気があり、複数の香水を持っている場合、1本ずつ使い切るのが難しくなります。そのため、香水を全部使い切ることができず、どう処分するか悩む人も少なくないでしょう。香水はサイズが小さいため、簡単に処分できると思われがちですが、成分や容器の素材から適切な処理が必要となる場合があります。
本記事では、香水の正しい処分方法を解説しています。再利用の方法やリサイクルのポイントについても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
この記事で分かると
・香水の正しい捨て方
・環境に優しい処分方法
・香水の使用期限と保管方法
もくじ
もくじ
香水の正しい捨て方
ここでは香水の正しい捨て方の手順を解説します。
中身(液体)と容器は分別する
香水を処分する際は、中身と容器を分別して捨てるのが適切な処分方法です。全て中身を使い切ってから処分するのが望ましいですが、使いかけの香水を捨てることもあるでしょう。しかし、中身が入っている香水は液体を容器から取り出す必要があります。
香水の液体はアルコールを含んでいるため、そのままごみに捨てることができないからです。中身が入ったまま捨てると、ごみ処理中に引火したり発火につながったりする恐れがあります。
香水の蓋を開ける
香水は一般的に以下の3つの部分で構成されています。
- ボトル本体:液体を保存するための容器
- スプレーノズル:香水を霧状にして拡散するための装置
- キャップ:ノズルの口を保護するためのカバー
中身が残っている場合は、香水のふたを開けて液体を取り出します。液体を取り出す際は、必要に応じて上記の部品を分解して作業する必要があります。作業を行うときは、万が一中身がこぼれてしまった場合に備えてティッシュや新聞紙の上で作業すると安心です。
香水の蓋が開かないときの対処法
香水の種類によっては、簡単にふたが開かない仕組みになっていることがあります。そんなときは、マイナスドライバーやニッパーを使いましょう。
〈準備するもの〉
- マイナスドライバー
- ニッパー
- 軍手
- 新聞紙
〈香水のふたが開かないときの対処法〉
- 中身がこぼれる可能性があるため新聞紙の上で作業をする(ケガを防ぎ安全に作業できるよう軍手を着用する)
- ボトル本体とふたの隙間にマイナスドライバーを差し込んで隙間を作る
- 開いた隙間からニッパーを入れて切り込みを入れる
- 切り込みから蓋を外す
作業する際は窓を開けるなどして換気のいい場所で行いましょう。着用する軍手は、ラバー軍手を用いると持ち手が滑りにくく作業しやすいです。
香水の中身を捨てる
香水の中身は紙や布に吸わせて、しっかり乾かしてから可燃ごみとして処分できます。一度に複数の香水を捨てる際は、ビニール袋に新聞紙やティッシュを詰めて流し込む方法も有効です。この際、袋を二重にしておくとこぼれたり、香りが漏れるリスクを減らせます。液体は可燃性なので、中身を取り出す際は火の気がない換気のいいところで作業しましょう。
また、シンクやトイレに流して捨てるのは厳禁です。香水に含まれる化学物質が下水に流れ込むと、配管を傷つけたり水質汚染を引き起こしたりする可能性があるからです。
香水のびん、スプレーパーツを捨てる
中身を取り出した容器は、水気がなくなるまで乾燥させます。乾燥しきった後は、容器の素材に合わせて普通ごみとして処分できます。
多くの容器は、ガラスで作られているため、ガラスごみや不燃ごみとして捨てられます。スプレーノズルとキャップはプラスチック製でできている製品が多いため、プラごみや燃えるごみに出して処分が可能です。
ただし、地域によって分別方法は異なるため、自治体のルールを確認してから捨てるようにしましょう。
自治体の分別ルールに従う
自治体の分別ルールを確認するには、以下の方法が一般的です。
〈自治体の分別ルールの確認方法〉
- パンフレットや冊子を確認
- 公式ウェブサイトを確認
- ごみ分別アプリの活用
- 自治体の環境課などに直接問い合わせ
入居時に配布されるごみ分別を記したパンフレットがあれば、詳細な分別方法や収集日が記載されているため一目でごみの分別を確認できます。
冊子がない場合は、地域のごみルールについてWebサイトをから確認すると良いでしょう。Googleなどの検索エンジンで「市町村区名+ごみ分別」のキーワードを入力すると、自治体の公式Webサイトが出てきます。サイト内では、検索窓が設置されていることが多く簡単に処分したいごみの分別を確認することが可能です。
インターネットやごみ分別アプリを活用しても、分別方法が分からない場合は自治体に直接問い合わせる方法もあります。この際は、処分したいものの種類や大きさを確認してから問い合わせをしましょう。
自治体で回収・処分できない場合は業者に依頼する
大量の香水を捨てる際は、自治体の普通ごみで回収できない場合があります。捨てられるかどうか迷う量の香水がある場合は、自治体の粗大ごみ受付に相談してみましょう。自治体で処分ができなくても、専門の廃棄物処理業者を紹介してもらえる場合があります。
大量の香水や自治体で処分できない香水は、不用品回収業者に依頼するのもひとつの方法です。ただし、不用品回収業者を依頼する際は、以下の点に気をつけて選びましょう。
〈不用品回収業者の選び方〉
- 許可証を持っているかどうか
- 料金体系の透明性
- 口コミや評判の確認
回収業者の中には必要な許可を取らず、違法な回収を行っている業者もいます。そういった業者に依頼してしまうと、不法投棄などのトラブルに巻き込まれる可能性があるので、必ずWebサイトを確認し信頼できる業者か確認しましょう。
使い切れない香水を売って捨てる
中身の残っている香水をごみに捨てるのはもったいないと感じる方も多いでしょう。そんな方は、売却やリサイクルプログラムを活用することで不要な香水を新しい持ち主の元で役立てることができます。
リサイクルプログラムの活用
多くの化粧品ブランドでは、リサイクルや再利用を促進するために、容器の回収サービスを行っています。香水のボトルも、ブランドによっては専用の回収プログラムに該当する場合があるため、店頭に直接持ち込み、相談しましょう。一部のブランドでは容器を持ち込むことで、ギフトやポイントなど嬉しい特典が受け取れることがあります。
また、オンラインでリサイクルを行っている業者に回収してもらうこともできます。買取価格は、ブランドや香水の状態にもよりますが無料〜数千円の幅になることが多いです。ただし、買取できる香水は残量が7割以上残っていることが条件であったり、条件が定められていることがあるので注意しましょう。
フリマアプリ、ネットオークション、リサイクルショップで販売
新品未使用もしくは開封して間もない香水はフリマアプリやネットオークション、リサイクルショップでの販売も検討できます。フリマアプリでは、多くの香水が出品されており数百円〜10,000円の価格帯で取引されています。特に、限定版や廃盤になった香水、人気ブランドの香水は中古でも欲しいと思う人が多く、売れやすい傾向にあります。
〈高値で売れやすい人気ブランド〉
- DIOR
- YSL
- シャネル
- ブルガリ
- エルメス
また、残量が多く保存状態が良ければ買い手がつくでしょう。一方、残量が少ない場合や変色や香りの変化があるなど保存状態が悪い場合は、相場より価格を下げる必要があるかもしれません。
商品が売れた後は、梱包に注意して発送しましょう。香水は割れやすいガラスびんであることが多いため、丁寧に梱包し破損防止のための対策を取ると良いです。
早く処分したい、すぐにお金に変えたいという方はリサイクルショップで売却する方法がおすすめです。
店頭に持ち込むとその場で査定が行われて、すぐに買い取ってもらえます。ただし、フリマアプリで売るよりは買取価格が低くなるケースが多いので、少しでも高く売りたいという方は、フリマアプリやネットオークションをおすすめします。
間違った香水の捨て方
ここでは間違った香水の捨て方をご紹介します。処分の仕方によっては、環境に悪影響を与えたりトラブルにつながったりするので注意しましょう。
そのままトイレやシンクに流す
香水の中身は液体だからトイレやシンクに流せるのではと感じる方もいるかもしれませんが、絶対にやめましょう。香水には油分やアルコールなどの成分が含まれているため、配管内で他の汚れやごみと結びついて詰まりの原因となることがあります。
また、香水を流した際、一時的に良い香りが漂うかもしれませんが、排水管内で香料が蓄積すると、逆に悪臭の原因になることがあります。特に小さな子供やペットがいるご家庭では、香料の成分が長時間にわたって空気中に漂うことになり、おすすめしません。
また、香水に含まれる成分が下水を通じて河川や海に流れ込むと、環境に悪影響を与えることにもなるので絶対にやめましょう。
中身が残ったまま捨てる
香水の中身が残ったままごみで捨てるのもやめましょう。香水は成分の70%以上がアルコールとなっており、消防法によって危険物に指定されています。とても燃えやすい液体であるため、他のごみと一緒に捨てるのは危険です。そのままをびんごと燃えるごみに出してしまうと、アルコール成分が引火して発火に繋がる恐れがあります。
中身の液体は新聞紙やティッシュに染み込ませてから捨てるようにしましょう。
参考:香水の成分
未分別で捨てる
香水を未分別で捨てると、環境汚染につながったり、発火の原因となったりする危険性があります。そのため、必ず正しい分別を行ってから処分しましょう。
また、香水の容器はほとんどがガラス製でできています。中身を取り除いた後の容器は、乾燥させてから不燃ごみ、またはガラスごみとして捨てられます。地域によっては、香水のキャップやスプレーノズルを分別する必要があります。本体のびん以外はプラスチックでできていることが多いので、プラスチックごみや燃えるごみで処分しましょう。
自治体の分別ルールを守らずに香水を捨てると、回収してもらえないこともあるので、必ず自治体のルールに従って処分しましょう。
香水を捨てずに再利用する
使い切れなかった香水や、香りが変わってしまったものでもリメイクすることで再利用が可能です。
ここでは、再利用の例を5つご紹介します。
ルームフレグランスにする
市販のリードディフューザーがなくても、香水を使って簡単にDIYルームフレグランスを作ることができます。香水のボトルや別のグラスに香水を注ぎ、竹のリードスティックや木の串を差し込むだけで、お部屋に香りが広がります。香りが強すぎる場合は、無水エタノールを混ぜることで香りの強さをコントロールすることが可能です。
香水のボトルは見た目もおしゃれなので、インテリアとしても楽しめるでしょう。
バスアロマにする
香水はバスタブに直接数滴垂らすことで、バスアロマとしても利用できます。お湯に香りが広がり、浴室全体がお気に入りの香りに包まれます。香水をバスアロマとして使用する際には、お湯の温度に注意が必要です。高温のお湯では香りが飛びやすくなるため、38℃〜40℃程度のぬるめのお湯にすることで、香りが持続しやすくなります。
ゆっくりと香りを楽しみながらリラックスできる温度を見つけましょう。
参考:香りの持続
ヘアフレグランスで再利用
香水を直接髪に使うと香りが強すぎることがありますが、水で薄めることで、程よい香りを髪にまとわせることができます。香水をスプレーボトルに入れ、水で2~3倍に薄めて、髪にスプレーするだけで簡単にヘアフレグランスとして活用できます。
髪をブラッシングする前に、ヘアブラシに軽く香水をスプレーしておくのも効果的です。ブラッシングすることで、髪全体に均一に香りが広がり、ふんわりとした香りをまとわせることができます。この方法は、髪に直接香水をかけるよりも軽やかな香りを楽しめるため、強すぎない香りが好みの方におすすめです。
ギフトラッピングや手紙にかける
プレゼントや手紙を贈る際に、香水を活用してギフトラッピングを香り豊かに仕上げることができます。
方法はとても簡単で、ラッピングペーパーやリボンに香水を軽くスプレーするだけです。ギフトを開けた瞬間に、ふんわりと香りが広がり、より印象的なプレゼントになります。香りは記憶に残りやすいので、特別な日のお祝いにぴったりの演出です。
香水瓶をオブジェにする
香水の瓶はその美しいデザインから、単なるごみとして捨てるにはもったいないアイテムです。そんな香水びんはオブジェとして再利用することで、おしゃれなインテリアとして活用することができます。
〈香水瓶の再利用の例〉
- 花瓶
- ジュエリースタンド
香水瓶は、ただ置物として活用するのも良いですが、花びんにしたりアクセサリーをかけるスタンドにしたりするのもすてきなアイデアです。デスクや棚の上に置くことで、おしゃれな空間を作り出すことができます。
香水の使用期限と保管方法
香水には使用期限があり、適切に保管しないと香りが劣化してしまうことがあります。ここでは、香水の使用期限と保管方法について、長持ちさせるためのポイントをご紹介します。
使用期限の目安
香水の使用期限は、未開封の場合でおおよそ3〜5年とされています。開封後は1〜3年を目安に使用するのが理想ですが、あくまで目安です。香水の成分や保存状態によって使用期限は異なります。
また、香水は、時間と共に香りが変わったり色が濁ったりすることがありますが、変化が見られる場合は使用を避けるのが賢明です。香りが変わってしまうのは、香水の品質が劣化している証拠です。
使用期限を延ばすコツ
香水の劣化を防ぐためには、以下の保管方法が効果的です。
・こまめにキャップを閉める
キャップを開けたまま放置すると空気に触れて酸化が進み香りが変わる原因になります。
・涼しい場所で保管
高温多湿な場所は香水の成分を劣化させます。クローゼットや引き出しなど温度変化が少ない場所が適しています
・清潔な状態を保つ
香水のボトルやキャップに汚れやほこりが付着していると成分の品質に悪影響を与えることがあります。定期的に掃除をして清潔に保つようにしましょう。
他にも、よく使う香水は、小分けして使うのも一つの手です。例えば、旅行用や持ち歩き用に小さな容器に分けて使用することで、メインのボトルを長持ちさせることができます。
購入後、長い期間が経っている香水は香りや品質が変わっている可能性があります。その場合、使用を控え、処分やリサイクルを検討するのが良いでしょう。
まとめ
今回は香水の正しい処分方法について解説しました。香水は捨てる際は、中身を取り出してから容器を分別して処分する必要があります。トイレやシンクに流すのは、環境汚染や思わぬトラブルを引き起こす原因となるので絶対に避けましょう。自治体の分別方法に従って、適切に処分するのが大切です。
自治体で処分できない量の香水や、分別が面倒な方は不用品回収業者に依頼するのもひとつの方法です。中身を取り除いたり分別したりする必要がないので、手間をかけずに処分できます。
大量の香水処分も不用品回収クオーレにお任せ
不用品回収クオーレでは香水の回収を行っています。大量に残った香水や、中身が入っているものも、まとめて引き取りいたします。また、香水だけでなく、大きな家具や使わなくなった家電も、一緒に処分が可能です。
- 香水以外にも処分したいものがある
- すぐに処分したい
- 家全体の不用品をまとめて片付けたい
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株式会社クオーレ
整理事業部・東海支部支部長
倉持 恵吾
6,000件以上の遺品整理や不用品回収のお悩みを解決してきた現役の遺品整理士。
2017年株式会社クオーレに入社後、4年目にして全支店1位の売上、見積もり成約率で表彰される。そろばん、販売士の資格を活かした幅広い知識で不用品回収から遺品整理、ゴミ屋敷片付けまでお客様の要望に寄り添った解決策を提案している。