物干し台にはプラスチック製のものとコンクリート製のものがあり、それぞれで処分方法が異なります。特に、コンクリート製はその素材や重量からも処理に悩みます。
物干し台の処分を検討したときには、以下のようなことが気になるものです。
●物干し台はどうやって処分すればいいの?
●無料で処分できるの?
この記事では、物干し台の処分方法や費用、注意点などについて紹介していきます。
もくじ
もくじ
物干し台の処分方法
物干し台の処分方法として、主に以下の6つが挙げられます。
- 粗大ゴミで処分する
- 可燃ゴミまたは不燃ゴミで処分する
- 不用品回収業者に引き取りを依頼する
- リサイクルショップや専門店で売る
- フリマサイトやネットオークションで売る
- ほしい人に譲る
選ぶ方法によって、無料の場合もあれば5,000円程度の費用が発生する場合もあります。一般的には費用が高いほど処分にかかる手間は簡単になります。
ここでは、それぞれの方法について詳しく紹介していきます。
粗大ゴミで処分する
最も一般的な物干し台の処分方法は、自治体の粗大ゴミ回収を利用して捨てることです。自治体が運営しているため、安価かつ安全な処分ができます。
処理の手順は以下の通りです。
- 自治体の「粗大ゴミ受付センター」へ収集の申し込みをする
- スーパーやコンビニで粗大ゴミ処理券を購入し、物干し台に貼りつける
- 収集日の朝8時までに玄関先などの指定された場所へ搬出する
処理にかかる費用の目安はプラスチック製のブロー台なら300~500円、コンクリート製なら1,000~1,500円です。地域によって粗大ゴミとして回収できるサイズや素材などルールが異なるため、まずは自治体の公式サイトで調べて、情報が不十分であれば電話などで問い合わせましょう。
また、申し込みから回収までに早くても1週間、繁忙期では1ヵ月以上かかる場合もあります。コストは抑えられますが、すぐに回収してもらえない、指定場所まで運ばなければならないといったデメリットもあることを覚えておきましょう。
可燃ゴミまたは不燃ゴミで処分する
プラスチック製のブロー台は可燃ゴミ、コンクリート製の物干し台は不燃ゴミで処分できる自治体もあります。多くの自治体では30cm以上のものは粗大ゴミと規定されているため、それよりも小さな物干し台が対象です。
プラスチック製のブロー台は中の砂や水を抜いてから指定のゴミ袋に入れて処分します。プラスチックを不燃ゴミとして扱う自治体もまれにあるため、規定を確認して正しく処分しましょう。
不用品回収業者に引き取りを依頼する
不用品回収業者に依頼をして物干し台を引き取ってもらう方法もあります。民間のサービスとなるため、素材やサイズ関係なく、電話一本で希望日時に自宅まで引き取りに来てくれます。処分に係る手続きや運搬などが不要で、他の方法と比べて簡単に処分できます。
費用としては、品目別の回収料金と出張費が発生し、物干し台だと3,000~5,000円ほどかかります。コストを抑えるためには、複数の不用品回収業者から見積もりを取り、相場を知ることも大切です。中には高額請求や不法投棄する悪徳業者もいるため、許可の有無や口コミなどを確認してから依頼先を決めましょう。
煩雑な手続きを省略したい方や急いで処分したい方、忙しくて処分できない方に適した方法です。ただし、1つだけの処分のために依頼すると割高となるため、他にも不用品があればまとめて引き取ってもらうとよいでしょう。
リサイクルショップや専門店で売る
状態が良い綺麗な物干し台であれば、リサイクルショップや専門店に売って処分できます。新品でも低価格帯の商品であるため高価買取は難しいですが、処分費用はかかりません。
買い取ってもらえるのは、新品に近い状態の物干し台に限定されます。傷や汚れがあると買い取ってもらえずに自宅に持ち帰ることになり、手間と時間が無駄になってしまいます。まずは近くのリサイクルショップや専門店で買取り可能かどうかを確認してから、現品を持って店舗へ向かいましょう。
フリマサイトやネットオークションで売る
物干し台は、フリマサイトやネットオークションで売ることができます。インターネットを使って不特定多数のユーザーにアピールすることができ、販売価格も自分で決められます。
一方で、出品から発送まで手間がかかり、いつ売れるか分からないため長期保管の可能性もある点がデメリットです。
国内最大のフリマアプリ「メルカリ」では、新品未使用のブロー台が3,000~4,000円、2~3年使用したものが2,000円台で取引されていました。販売手数料が売上の10%、送料が1,500円ほどかかるため、赤字にならない価格設定もしくは送料を購入者負担にするなどの工夫が必要です。
コンクリート製の物干し台は1つ約20kg、1対なら40kgと重量があるため、送料は3,000円以上となります。それ以上の価格設定で中古の物干し台を販売するのは、現実的ではありません。
ほしい人に譲る
親戚や知人など、周りの人に物干し台を譲る方法もあります。収入にはなりませんが、費用をかけずに処分でき、やり取りも気軽に行える点がメリットです。
身近に欲しい人が見つからなければ、ジモティーなどのメディアを活用する方法もあります。ジモティーとは、地域密着型のネット掲示板であり、不用品の譲渡や売買を行うことができるプラットフォームです。
ジモティーで引き取り先が決まった場合は、自宅まで取りに来てもらうか、抵抗のある人は近くの公園などわかりやすい場所で待ち合わせて受け渡しを行います。見知らぬ人との取引であるため、事前に相手のプロフィールや評価を確認することが重要です。
物干し台の種類に注意
物干し台を処分するときは、特に以下の2点に注意しましょう。
- 物干し台の種類
- コンクリートブロックの物干し台の処分
ここでは、それぞれについて解説していきます。
物干し台の種類
物干し台には、ブロー台といわれるプラスチック製のものと、コンクリート製のものがあります。
プラスチック製のものは、中に水や砂を入れて使います。中身を抜けば持ち運びは簡単ですが、設置する環境によっては劣化しやすくなるため、寿命は短い傾向にあります。コンクリート製は耐久性と安定感に優れますが、約20kgと重く、持ち運びや処分が困難です。
プラスチック製のブロー台はサイズによって可燃ゴミや不燃ゴミ、または粗大ゴミで処分します。プラスチックの取り扱いは地域によって異なるため、自治体への確認が必要です。
コンクリートブロックの物干し台の処分
コンクリート製の物干し台の処分方法は、自治体によって扱い方が違います。ゴミ捨てのルールは市区町村が決める法律になっており、使用する焼却炉の違いによってルールが変わるためです。
コンクリートの扱いを産業廃棄物として自治体で回収せず、専門業者での処分を促している地域もあります。コンクリート製の物干し台を捨てるときは、自治体のホームページを確認し、分からなければ電話やチャットで問い合わせるなどして適切な方法で処分しましょう。
物干し台のおすすめ処分方法を比較
物干し台のおすすめ処分方法を比較しました。それぞれの料金やメリット・デメリットなどについて詳しく解説していきます。
物干し台の処分比較
物干し台のそれぞれの処分方法をまとめて比較した結果は、下表の通りです。
処分方法 | 料金 | メリット | デメリット |
粗大ゴミ | プラスチック製300~500円 コンクリート製1,000~1,500円 | ・低コストで処分できる ・安全な処分ができる | ・手間がかかる ・運び出す必要がある ・回収までに時間がかかる |
燃えないゴミ | 無料(袋代) | ・無料で処分できる | ・自治体の規定を調べる必要がある |
不用品回収業者 | 3,000~5,000円 | ・スタッフが運び出してくれる ・すぐに処分できる ・他の不用品もまとめて処分できる | ・コストがかかる ・業者選びに注意が必要 |
リサイクルショップ | 無料 | ・すぐに処分できる ・無料で処分できる | ・査定や運搬など手間がかかる ・買い取ってもらえない可能性がある |
フリマアプリやネットオークション | 無料 | ・販売価格を自分で決められる | ・出品、発送など手間がかかる ・すぐに処分できない ・売れない可能性がある ・送料がかかる |
ほしい人に譲る | 無料 | ・無料で処分できる ・気軽なやり取りで処分できる | ・ほしい人がいるとは限らない |
重さ・大きさ別おすすめの処分方法
重さ・大きさ別のおすすめ処分方法は以下のとおりです。
重さ | 素材 | サイズ | おすすめ処分方法 |
軽い | プラスチック製 | 30cm以下 | ・可燃ゴミまたは不燃ゴミ(自治体による) ・リサイクルショップ、フリマアプリで売る |
30cm以上 | ・粗大ゴミ ・不用品回収業者に回収してもらう ・リサイクルショップ、フリマアプリで売る | ||
重い | コンクリート製 | 30cm以下 | ・不燃ゴミ(自治体による) ・不用品回収業者に回収してもらう |
30cm以上 | ・粗大ゴミ ・不用品回収業者に回収してもらう |
自治体によっては粗大ゴミの規定が50cm以上の場合もあります。支柱も含めて処分したい場合は大きさが変わるため、別途処分先に確認が必要です。
物干し台の回収事例
ここでは、実際にあった物干し台の回収事例を紹介していきます。
千葉市の物干し台回収事例
千葉市の一戸建てにお住いのお客様より不用品回収のご依頼をいただきました。
ご自宅の庭や倉庫を整理していたところ、コンクリート製の物干し台、錆びた大工道具や木材などの不用品が出てきたため全て片づけてしまいたいとのことでした。千葉市ではコンクリート製の物干し台を収集していないため支柱しか処分することができず、大変お困りのご様子でした。
他にも処分したい不用品があったため、すべて当社で引き取らせていただけることをお伝えし、それぞれの品目とサイズを教えていただきました。
当日はスタッフ2名で1時間半ほどかけて、倉庫の中にあったものを運び出して回収させていただき、作業完了いたしました。
千葉市の回収事例
物干し台のタイプ | コンクリート製 |
トラック | 2トントラック |
作業時間 | 90分 |
スタッフ人数 | 2人 |
さいたま市の物干し台回収事例
さいたま市のアパートにお住まいのお客様より物干し台、マッサージチェア、ご自身で作られた棚などの不用品回収依頼をお受けいたしました。
急なお引越しのためすぐにでも処分してほしいとのことでした。お電話口で品目やサイズをお伺いし、見積もり料金にご納得いただいたため予約を取りました。当日衣服や本などを追加で回収し、追加分の料金をいただきました。
さいたま市の回収事例
物干し台のタイプ | ブロー台 |
トラック | 2トントラック(半分) |
作業時間 | 1時間30分 |
スタッフ人数 | 2人 |
まとめ
6つの物干し台の処分方法や注意点を紹介しました。それぞれの方法にメリットとデメリットがあり、処分費用や要する日数、労力などが違います。
自治体で処分するとコストが抑えられる反面、手間や時間がかかります。一方で、不用品回収業者の引き取りならコストはかかりますが、手間をかけずにすぐ処分することが可能です。状態がよければフリマサイトで売ったり知人に譲ったりすることもできます。
ご自身の状況や物干し台の状態を踏まえて、最適な処分方法を選びましょう。
株式会社クオーレ
整理事業部・東海支部支部長
倉持 恵吾
6,000件以上の遺品整理や不用品回収のお悩みを解決してきた現役の遺品整理士。
2017年株式会社クオーレに入社後、4年目にして全支店1位の売上、見積もり成約率で表彰される。そろばん、販売士の資格を活かした幅広い知識で不用品回収から遺品整理、ゴミ屋敷片付けまでお客様の要望に寄り添った解決策を提案している。